火星探査車「パーサヴィアランス」、生命探査機器が復活–半年間解決策探す

火星探査車(ローバー)「Perseverance」(パーサヴィアランス)の主要な生命探査機器の問題が解決された。ジェット推進研究所(JPL)が米国時間6月26日に発表した。

2021年2月に火星に着陸したPerseveranceは、ジェゼロクレーターで火星に水が存在する、あるいはしていた証拠を探している。2024年6月からは、新たな領域となる「Bright Angel」での活動を開始した

Perseveranceではロボットアームに搭載された、有機物と化学物質のスキャン装置「The Scanning Habitable Environments with Raman & Luminescence for Organics and Chemicals(SHERLOC)」が埃のために正常に機能せず、約6カ月使用できなかった。そこでJPLのチームは、SHERLOCのオートフォーカスおよびコンテキストイメージャー(ACI)カメラのカバーを開け、ロボットアームを使用することで、対象物に焦点を合わせる方法を見つけた。

「地上と火星でテストした結果、約40mmの距離であれば、ロボットアームでSHERLOCを最適な距離に配置できることがわかった。その距離であれば、収集するデータはこれまでと同じくらい良いはずだ」と、SHERLOCのチームを率いる副主任研究員のKyle Uckert氏は述べている。

23台のカメラを搭載するPerseverance(出典:NASA / JPL-Caltech)
ジェゼロクレーターにあるBright Angelにある「Walhalla Glades」と名付けられた場所で稼働するPerseverance。SHERLOCに搭載されているカメラ「WATSON」は火星の表面に最も近いという(出典:NASA / JPL-Caltech)

関連情報
JPLプレスリリース

© 朝日インタラクティブ株式会社