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「どういう点差でも、どういう状況でも、自分のバッティングを崩さずにやっているのは、とても印象的。見ていて勉強になるなと思います」
日本時間10日、大谷翔平(29=ドジャース)が米スポーツ専門局「ESPN」のインタビューでこう言っている。「勉強になる」とは、11日現在、メジャーダントツの24本塁打を放っているジャッジ(32=ヤンキース)の打撃についてだ。
ジャッジは22年にア・リーグ記録となる62本塁打をマークしたスラッガー。先のドジャース3連戦でも、大谷の前で計3本塁打を放った。
大谷はどんな点差、状況だろうとフルスイングするジャッジのスタンスを「勉強になる」と言ったのだろう。ジャッジがメジャーナンバーワンの長距離打者である理由もそこにある。
大谷もアタマの中身はアメリカ人だ。打者として打球をだれよりも遠くに飛ばしたいし、投手としても人より速い球を投げて打者をキリキリ舞いさせたいと考えている。
昨オフ、右肘靱帯を修復する2回目の手術を受けた理由について、本人は年末のNHKのインタビューにこう答えている。
「手術をしなくても93~94マイル(約150キロ)くらいだったら投げられる感覚だったが、100マイル(約161キロ)とか、それを超える球速に耐えられるかといったら、たぶん耐えられなかったと思うので、手術の決断をしたという感じ」
実際、大谷の投打に渡るパワーはメジャーでもトップクラス。その気になれば、ジャッジのように常にフルスイングできるに違いない。
とはいえ、チームの勝利を考えたら、振り回してばかりもいられないのではないか。
例えば9日のヤンキース戦。1ー1の同点で迎えた三回1死一、三塁で放った左前適時打は、明らかに走者を返すための軽打だった。
プロスポーツ史上最高額となる1000億円超で、11年連続プレーオフ進出中の常勝球団にFA移籍。勝利に貢献して当然の状況におかれたことによって、これまで以上に一発ばかり狙うわけにはいかなくなったのだろう。
11日現在、15本塁打はリーグ3位タイ、打率.310は同4位、41打点は同9位タイ。三冠王も狙える成績を残しているのはチーム打撃を優先している結果なのだ。
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そんな大谷だが、日米での報じられ方には大きな違いがある。日本とはまったく違い、米メディアによる近頃の大谷の評価は「いまひとつ」なのだ。いったいなぜか。
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