中島健人、新ユニットで『【推しの子】』主題歌を担当も…偉大すぎる「アイドル」の壁に賛否

大ヒットアニメ『【推しの子】』の第2期オープニング曲「ファタール」を歌う謎のアーティスト「GEMN(ジェム)」の正体が、元Sexy Zoneの中島健人とシンガー・ソングライターのキタニタツヤであることが明かされた。中島ファンが歓喜する一方、第1期の主題歌を担当したYOASOBIの続投を期待していた視聴者も多く、賛否を呼んでいるようだ。

『【推しの子】』は、原作・赤坂アカ氏と作画・横槍メンゴ氏によるコミックのアニメ化。突然亡くなった天才アイドル・アイが遺した双子の兄妹の物語が描かれる。昨年4月~6月に放送されたアニメ第1期では、同作のために書き下ろされたYOASOBIによるオープニング曲「アイドル」が国内外で大ヒットし、作品と曲の相乗効果で大きな反響を巻き起こした。「アイドル」は文句なしで2023年の邦楽ナンバーワンヒットとなり、同年末のNHK『紅白歌合戦』でのYOASOBIのパフォーマンスも話題となった。

7月3日から放送される第2期では、GEMMがオープニング主題歌を担当すると発表されていたが、詳細は伏せられていた。6月30日にその正体が中島健人とキタニタツヤのユニットだと発表されると、ネット上のファンからは「推しの子2期の主題歌がアイドルの鑑みたいなケンティーなの激アツ!」「最強のアイドル・ケンティーが推しの子のOP歌うの解釈一致すぎる」「ケンティー、歌番組にもいっぱい出てくれそう」などと歓喜のコメントが相次いだ。

だが、その一方で「正直、第2期も主題歌はYOASOBIだと思ってたからガッカリ」「え、YOASOBIじゃないの?」「むしろ第2期も主題歌はYOASOBIのアイドルのままでよかった」「どうやってもYOASOBIのアイドル以上の人気にはならなさそう」などと落胆の声も。YOASOBIの続投を期待していた人が多かったようで、SNSなどで賛否両論となっている。

オープニング曲がYOASOBIでなかった理由については、7月6日より放送される「物語シリーズ」の最新アニメ『〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン』の主題歌をYOASOBIが担当することが決まっており、同時期にアニメ主題歌を掛け持ちできないという事情も影響したのではと指摘されている。

また、中島の起用については6月30日付の「週刊女性PRIME」(主婦と生活社)が「原作マンガの作画を担当している横槍メンゴさんが、かねてからSexy Zoneのファン」と報じており、ある意味で“原作者のお墨付き”といえるかもしれない。

しかし、それでも反発があるのは唐突な印象が否めないからだろう。アニメファンと中島のファン層はあまり重なっていないようで、作品のファンからすると主題歌を担当するといわれてもピンとこない部分があるようだ。

さらに、中島のファンからも「ケンティーはソロで活躍してくれると思ってた」「ユニット組むって複雑」といったネガティブな意見が少なからず上がっている。

中島は「やりたいことが増えていく中で、グループ活動に時間的な支障が出てしまうことでメンバーに迷惑をかけてしまうかもしれないと感じた」といった理由で、今年3月末を持ってSexy Zone(4月よりtimeleszに改名)を脱退。多くのファンは「グループに所属したままではできないことをやって、個人として飛躍するため」の卒業と捉えていたが、早々にユニット結成となったことで、「誰かと組むなら、なんのためにグループを抜けたのか」と疑問を感じる人が出てしまい、それが微妙な反応につながったようだ。

『【推しの子】』は世界的にも注目度が高い作品であるだけに、第2期オープニング曲がヒットすれば中島のソロ活動にも弾みがつく。だが、前作の主題歌「アイドル」が偉大すぎるがゆえに視聴者からの批判を浴びる恐れもある。中島の今後を占うという意味でも、大きな分岐点になりそうだ。

© 株式会社サイゾー