強風のため9時間通行止めで登山を諦める人や外国人登山客らの混乱相次ぐ 予約制・通行料導入後初めての富士山の山開き

7月1日に山開きを迎え、多くの登山客が訪れた富士山。
登山規制が導入され初めての山開きとなったが、麓では混乱が相次いでいた。

事前予約制・通行料徴収の“新ルール”で山開き

危険な“弾丸登山”などを防ぐため、2024年から新たなルールを設けた山梨県側の「吉田ルート」。

新たなルールでは、登山者数を1日4000人に制限し、1人2000円の通行料を徴収する。
予約制で、通行料金を支払った登山者は、黄色のリストバンドをつけて山頂を目指すことができる。

ところが、初日から思わぬ事態が発生した。

1日朝、5号目につながる道路には長い車の列ができていた。
強風のため、約9時間にわたり通行止めが行われ、登山者の多くが足止めされたのだ。

千葉から来た登山者:
12時ちょっと前(から並んでいる)。毎年7月1日に来るんですよ。

静岡から来た登山者:
(協力金)1000円と(通行料)2000円で3000円払っているんですけど、もしキャンセルになったら戻ってくるのかな。

午前9時ごろ、通行止めは解除されたが、これにより登山を諦める人も。

友達が登山を諦めた登山客:
3人いて、私だけ残ってという感じ。山頂はもう目指さず、行けるところまで行って帰ってこようと思う。

山梨県によると、道路が通行止めになった日は、受け付けをする前であれば返金は可能だという。

予約制度を知らない外国人登山客の対応に職員も戸惑い

さらに取材班が目撃したのは、急きょ当日券を購入でき、なんとか登山することができたという中国人男性。

中国人登山客:
(通行券がいるとは)知らなかったよ。中国語が通じなくて大変でした。

窓口では、予約制度を知らなかった外国人たちの対応に職員が戸惑う様子も見られた。

一方、悪天候の中、山登りをするとは思えないほど軽装で登山道に入っていく外国人の姿も。
さらに登山道を進んでいくと、6合目付近で半袖シャツでキャリーケースを転がし、山頂を目指す中国人観光客がいた。

中国人観光客:
中には服が入っているよ。服だけだから重くはないよ。

7月1日から9月10日まで続く富士山の登山シーズン。
新たな規制は、危険な登山者を防ぐ一手となるのだろうか。
(「イット!」7月1日放送より)

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