土地改良区の入札めぐる汚職事件 収賄側の元高松市議ら起訴内容認める 元市議に懲役2年求刑【香川】

土地改良法違反の収賄の罪に問われている元高松市議会議員の男の初公判が7月1日、高松地方裁判所で開かれ、男は起訴内容を認めました。裁判は即日結審し、検察側は懲役2年と追徴金203万円を求刑しました。

土地改良法違反の罪に問われているのは、元高松市議で市内の舟岡池土地改良区の理事長を務めていた小比賀勝博被告(74)と、市内の土木会社の元社長、宮西正治被告(60)です。

起訴状によりますと小比賀被告は、土地改良区が2020年度と2021年度中に指名競争入札で発注した工事について、宮西被告が落札するよう不正に取り計らったことを黙認する見返りに、合わせて現金203万円を受け取ったとされています。

高松地裁で開かれた7月1日の初公判で、2人はそれぞれ「間違いないです」と起訴内容を認めました。

検察側は冒頭陳述で、「土地改良事業を完全に私物化したもので、動機にも酌量の余地はない」と指摘。

裁判は即日結審し、検察側は小比賀被告に懲役2年と追徴金203万円を、宮西被告に懲役10カ月を求刑しました。

一方、弁護側は、「社会的制裁を受けていて、再犯の恐れもない」などとして、執行猶予付きの判決を求めました。判決は、7月17日の予定です。

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