「粘着テープで口と鼻を塞ぎ」元町議の強盗殺人容疑で逮捕・送検の男 過去の強盗でも「粘着テープ」 熊本・南区城南町

3年前、熊本市で元城南町議会議員の男性が殺害された事件で、男2人が逮捕されました。そのうちの1人は熊本県内での別の強盗事件にも関わっていました。

強盗殺人などの疑いで7月1日に送検されたのは、熊本市中央区渡鹿(とろく)の無職、陳野直也(じんの なおや)容疑者(43)と、熊本県八代市鏡町の塗装工、上田亨(うえだ とおる)容疑者(41)です。

2人は2021年5月、熊本市南区城南町の住宅で、元・城南町議会議員の中村尊德(なかむら たかのり)さん(当時74)を殺害し、金庫などを奪った疑いが持たれています。

中村さんの友人「多分60キロぐらいの金庫じゃないかなと思う」

中村さんは両手足をひもで縛られ、口と鼻を粘着テープで塞がれた状態で見つかりました。2人とも中村さんとは面識はなかったとみられています。

警察は捜査に支障があるとして、2人の認否について明らかにしていません。

2人は中村さんの遺体が見つかった11日後、2021年6月に大阪市のデパートで170万円相当のスーツの仕立券を騙し取ったとして逮捕され、6月30日付で起訴されています。

また、陳野容疑者は2022年12月にも、奈良県の民家から現金約1億3500万や金庫など約5600万円相当を盗んだとして、今年3月に懲役4年6か月の判決を受けていました。

さらに陳野容疑者は、2006年にも熊本市東区の店舗兼住宅に集団で押し入り、家にいた4人の目や口を粘着テープで塞ぎ、金庫から現金およそ1300万円を奪ったとして、強盗の疑いで逮捕されていました。

その後、熊本地裁から懲役11年の判決を受け、服役していたことがわかっています。

警察は城南町での強盗殺人事件について、他にも指示役など事件に関与した人物がいる可能性もあるとみています。

城南町の現場近くの住民たちからは…。

近くの住民
「全容がわからないと何とも言えない。どういう経緯でこの事件が起きたのか」
「怖いですよね、こういう事件があった時点で。早く全面解決を願うだけですね」

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