田村修被告)
「言葉ではとても言い尽くせませんが本当に取返しのつかないことをしてしまった本当に申し訳ない」
去年7月、札幌・すすきの。ホテルの一室で男性が殺害され、頭部が持ち去られました。
これは犯行現場となったホテルのロビーの防犯カメラ映像です。男性とともにホテルに入ってきたのが田村瑠奈被告。殺人や死体遺棄などの罪に問われています。
さらに父親の修被告は殺人ほう助などの罪に。そして2回目の裁判が開かれた母親の浩子被告。死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助の罪に問われています。
1日の裁判にはわずか48の傍聴席を求め594人が列を作りました。
傍聴券配布に並んだ人)
「自分の生活圏で起きた事件。何が起きたのかというのを知りたいという気持ち」
「傍聴に来るのが初めてで、あまりない事件だったので興味はありました」
裁判は午後1時半から始まり、検察側は、さまざまな資料を証拠として提出。
その中に、被害男性と初めて会った日について瑠奈被告が書いたというこんなメモがありました。
瑠奈被告)
「5月28日、イベントに参加。お姉さんたちにかわいがってもらった。その後、間違ったやつにやられた」
そして午後3時半、修被告が証言台に立ちました。妻の浩子被告は時折涙を見せていました。
修被告)
「7月2日未明、家に戻って娘から「首を拾った」と言われその時に事件に気が付いた」。
弁護人)
「瑠奈さんと殺人が繋がったのはいつですか?」
修被告)
「3日くらいに事件が新聞に載ってそのあたりで娘が起こしたと繋がった」
弁護人)
「警察に通報しなかったのはなぜですか?」
修被告)
「現場まで自家用車で行ったしすぐにでも娘は逮捕されると思った。娘を自分の手で警察に突き出すことは裏切る行為になると思いできませんでした」
浩子被告から被害者の頭部のビデオ撮影を依頼されたという点については。
修被告)
「検察から(浩子被告との)LINEを見せられて「浩子被告から頼まれたのでは?」と言われてそうだったのかな、と。
弁護人)
「浩子被告から頼まれたことは覚えている?」
修被告)
「正直、よくわからないそれが娘に頼まれる前なのか、後なのか」
瑠奈被告をめぐる異様な親子関係についてはこう証言しました。
修被告)
「娘からは「瑠奈は死んだ、私はシンシアだ」と言われ娘の瑠奈として接するのは難しくなった」
弁護人)
「両親が瑠奈被告の奴隷だったという検察側の意見についてどう思いますか?」
修被告)
「娘がこれ以上、心を壊さないようにするため主体的に選んだ行動だった」
修被告の証人尋問は1時間半に及び、次回、来月30日の裁判に持ち越されることになりました。
裁判では検察側の証拠として被害にあった男性の妻の供述調書も読み上げられました。
被害男性の妻)
「いい夫だった。家族のために仕事を続けてくれた。今後も子どもたちを2人で見守っていく未来があると思っていた」。
被害男性の長男)
「父は人を楽しませるのが好きな人だった。「こんなひどい殺され方は納得いかない」
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