神奈川県立中井やまゆり園改革へ 「アクションプラン」を示す

障害者支援施設 神奈川県立中井やまゆり園の改革を進めるための「アクションプラン」について、県はより具体的な取り組みを盛り込んだ見直し案を示しました。

これは、1日に開かれた神奈川県議会の委員会の中で明らかにされました。

「県立中井やまゆり園当事者目線の支援アクションプラン」は、2015~22年度の間に職員による利用者への虐待事案が9件確認されるなど、不適切な支援が行われたことを受けて、組織の改革を図るため昨年7月に策定されました。

1日の委員会で示された見直し案では、「プラン」に取り組んで1年経って明らかになった課題を踏まえて、今年度に取り組むより具体的な項目を盛り込んでいます。

特に、重点事項として「当事者の声を園の運営に反映させる」「利用者と職員の信頼関係に基づく暮らしによる支援を行う」「利用者と職員が自分と自分の人生を見つめ合う支援を行う」を挙げていて、利用者の家族や専門家会議からの意見を反映させた内容になっているということです。

中井やまゆり園は2026年4月、新設する地方独立行政法人に運営をゆだねることにしていて、県の担当者は委員の質問に「『アクションプラン』に基づいて取り組むなかで気づいた課題に取り組んでいかなければならない。 これまでの長時間の拘束が利用者の生きる意欲を奪っていたのではないかという反省から、本人が健康で、意欲を持って暮らしていく支援をしなければいけない。 『プラン』を中心に、園の改革に取り組んでいきたい」と答弁しました。

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