能登の被災者へ、神戸から伝えたかった「一人じゃない」 地震発生半年、仮設住宅前に希望の灯り「1.1 NOTO」

神戸から分灯した火でかたどった「1.1」の文字を囲み、黙とうする人たち=1日夜、石川県輪島市町野町(撮影・長嶺麻子)

 能登半島地震の発生から半年となった1日、石川県輪島市町野町にある仮設住宅前で追悼式があり、神戸・東遊園地のガス灯「1.17希望の灯り」から分灯された火がランタンで届けられた。地震発生日の「1.1」をかたどった灯がともされ、住民らが静かに手を合わせた。

 分灯は、現地を支援する神戸のNPO法人「阪神淡路大震災1.17希望の灯り(HANDS)」が実施。これまで何度も被災地に足を運んでおり、毎月1日には地元ボランティアらの協力で、避難所や仮設住宅などで灯をともしている。

 追悼式では、地震発生時刻の午後4時10分に合わせて黙とうした。自宅が全壊し、3人の子どもらと6人で仮設住宅に暮らす高野雅史さん(45)は亡くなった地元の人たちを思い、手を合わせた。「同じ被災地の熊本や神戸から真っ先に支援に来てくれて、感謝してもしきれない」と語った。

 「神戸から『一人じゃない』と伝えたかった」とHANDSの藤本真一代表理事(40)。同行した関西大学4年の村上真優さん(21)は「被災地に少しずつ笑顔が戻ってきたように思う。微力ながらボランティアを続けたい」と話した。(名倉あかり)

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