札幌・すすきののホテルで男性が殺害された事件で、逮捕・起訴された親子3人のうち、母親の2回目の裁判が行われました。父親が証人として出廷し、「私の手で警察に突き出すのは娘を裏切ることになる」などと、いびつな家族関係について述べました。
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札幌・すすきので起きた“頭部切断”事件で逮捕・起訴された親子3人。1日、法廷に姿を見せたのは父親の田村修被告です。母・浩子被告の裁判に証人として出廷し、事件について口にしました。
父・修被告（60）
「7月2日の未明、すすきのから家に着いた時に、瑠奈が『首、拾った』と言った。夕方、報道に出た。この事件を娘が起こしたと、その時点でつながった」
去年7月、ホテルの1室で頭部のない62歳の男性の遺体が見つかった“猟奇的な事件”。その頭部は 田村親子が住む自宅の浴室から発見されました。
“実行役”とみられる娘・瑠奈被告（30）。“送迎役”とみられる父・修被告（60）。そして母・浩子被告（61）は頭部を自宅に隠すことを容認し、遺体の遺棄などを手伝ったとされています。
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2回目となった浩子被告の裁判。出廷した修被告はかなりやせこけた様子で証言台へ。名前を問われると…
父・修被告（60）
「田村修です」
その姿を見た浩子被告は、大粒の涙を流し、ハンカチで顔をぬぐっていました。
その後、弁護側から遺族への言葉を問われた修被告は、5秒から10秒の沈黙の後…
父・修被告（60）
「言葉ではとても言い表せない、取り返しのつかないことになってしまい、大変申し訳なく思っている」
娘・瑠奈被告から告げられて、初めて犯行を知ったと話した父・修被告。通報しなかった理由について問われると…
父・修被告（60）
「私の手で警察に突き出すのは、娘を裏切る行為になると思った。娘が今でも苦しんでいるのに、もっと壊れてしまう、追い詰めたくない」
“娘を裏切ることになる”と説明。動機について尋ねることもなかったということです。
父・修被告（60）
「本人から何も言わないことに対して、こちらから尋ねるのは、もとより頭にありません」「娘は部屋にハエが入ってきたら、つぶさずに外に出してほしいという子。逮捕直前までそんな感じ」
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6月の初公判では、修被告が娘の瑠奈被告からドライバーと呼ばれるなど“いびつな家族関係”が明かされた一家。
弁護側
「両親は瑠奈の奴隷のような立場だと、検察は主張しているが」
父・修被告（60）
「娘の心がこれ以上、壊れないようにするには、どう接していくのか考えて行動している」
そのうえで…
父・修被告（60）
「無理強いされたり、支配されているということはない」
また検察側からは、被害男性の遺族の供述調書が読み上げられ、その中で「3人には極刑を望んでいる」など沈痛な思いが語られました。
次回の母・浩子被告の裁判は8月30日の予定です。
