「悔いのない夏に 158キロを投げたい」198センチ右腕小船翼(知徳)夢舞台目指す 12球団が熱視線

6月30日に開会式が行われた夏の高校野球静岡大会、今大会ひと際注目を集めるピッチャーがいます。知徳高校の小船翼投手(3年)、最速152キロを誇るプロ注目の大型右腕が夢の甲子園を目指し、最後の夏に挑みます。

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<知徳高校 小船翼投手(3年)>
「絶対に甲子園に行きたいなと思います」

身長198cm、足のサイズは32cm。今大会大注目の大型右腕知徳高校3年の小船翼投手です。武器はストレート。

<知徳高校 小船翼投手(3年)>
「真っ直ぐはズドーンとミットに行くような球だと思うので、角度のある球が自分の武器だと思う」

2024年の春の県大会では、150キロ台を連発。MAXは県内高校生最速タイの152キロに到達しました。国内には少ないパワー系のピッチャーとして注目され、プロ野球全12球団が小船投手をマークしています。ある球団のスカウトは「身体の大きさやサイズ感など国内で比較するような投手は見当たらない」と熱視線を送ります。

監督は、ポテンシャルの高さを評価します。

<知徳高校 初鹿文彦監督>
「入学当初から比べると、身長が192cmで入ってきて、今198cm。体重が95kgから110kgですから、昔はタプタプしていたが、すごく締まった。彼の能力にまだ体が追い付いていないという気がします。トレーナーに来てもらって、ポテンシャルについて行けるような体作りを考えてやってくれている。もっと良くなると思います」

小船投手の大きな体の源は、やはり食事。神奈川県出身の小船投手は寮で生活しています。大会前のため、量を減らしているそうですが、この日の夕食のごはんの重さは、743g。高校生男子の平均のおよそ3倍です。この日のメインのハンバーグ、小船投手には、2個入っていました。

<チームメイト>
Q.小船君は良く食べます?
「はい、良く食べます」

<知徳高校 小船翼投手(3年)>
Q.ハンバーグは美味しいですか?
「はい、好きです。ラーメンが好きです」

<野球部の後輩>
「お茶目な一面もありますし、野球ではしっかりしてて、そういうところはさすがだなと思います」
「小船さんにはしっかりついて行きたいなと思います」

<知徳高校 小船翼投手(3年)>
「カットで!頑張りすぎたな」

仲間との食事が小船投手にとって大事な栄養源です。

夏の大会に向けて、この日は強豪との練習試合。相手は、2024年春のセンバツベスト4の中央学院(千葉)。小船投手は2人目で登板。

<知徳高校 小船翼投手(3年)>
「真っ直ぐとスライダー、投球の軸なので2つ試したい。抑えたいという気持ちはあります」

プロのスカウトが見守る中、小船投手はストレートで押していきます。右肩のけがから復帰して間もないということもあり、7、8割の力での投球でしたが、春の全国ベスト4の中央学院打線を抑えていきます。

試したいと話していたスライダーのキレも上々。強力打線を相手にエラーで失点したものの、3つの三振を奪うなど本人も納得のピッチングを見せました。

<知徳高校 小船翼投手(3年)>
「低めに丁寧に集めたので打ち損じも多かったですし、順調に良い感じだと思います」

6月30日の開会式で、堂々と行進した小船投手。集大成となる大会に気を引き締めていました。

<知徳高校 小船翼投手(3年)>
「良い大会にしようという気持ちが高まってきました。悔いのない夏にしたいと思います。最低でも155キロ以上、目標としては158キロを投げたい。一戦一戦勝っていって甲子園に行きたいです」

夢の甲子園へ、小船投手の最後の夏が始まります。知徳は、2回戦からの登場です。7月13日、下田高校と浜松日体高校の勝者と対戦します。

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