鎌田大地のプレミア参戦が決定…クリスタル・パレス会長も期待「欧州最高レベルの攻撃的MF」

現地時間7月1日、日本代表MF鎌田大地のクリスタル・パレス加入が正式に発表された。

当初は現地メディアによって、鎌田は前所属先のラツィオとの契約延長に近付いていることが報じられていたものの、鎌田側が要求した“単年契約”の条件でラツィオと折り合いがつかず、交渉は決裂したという。フリートランスファーとなった同選手の去就には大きな注目が集まっていたが、既報通り、フランクフルト時代に指導を受けたオリヴァー・グラスナー監督が率いるクリスタル・パレスへの加入が決定。2年契約を締結した。

鎌田は1996年8月5日生まれの現在26歳。2015年にサガン鳥栖でプロキャリアをスタートさせると、2017年夏に完全移籍でフランクフルトに加入した。加入初年度となった2017-18シーズンはドイツへの適応に苦しみ、公式戦わずか4試合の出場で終了。翌シーズンはベルギーのシント・トロイデンへのレンタル移籍へ出ると、2018-19シーズンの公式戦では36試合出場16ゴール9アシストと結果を残し、翌シーズンからフランクフルトに復帰した。

フランクフルト復帰後は中心選手として活躍。2021-22シーズンはヨーロッパリーグ(EL)で全13試合に出場し5ゴールを挙げ、クラブに42シーズンぶり2度目となる欧州カップ戦のタイトルをもたらした。フランクフルトではレンタル移籍期間を除くと5シーズンにわたってプレーし、公式戦通算179試合に出場して40ゴール33アシストを記録。シーズン終了後にフランクフルトを退団し、フリートランスファーでラツィオへ加入した。

2023-24シーズンは開幕戦からスタメンでの出場機会を確保し、セリエA第3節のナポリ戦(○2-1)では移籍後公式戦初ゴールでチームのシーズン初勝利に貢献したが、徐々に序列が低下。ベンチを温める日々を過ごしていたが、マウリツィオ・サッリ監督が辞任し、3月にイゴール・トゥドール監督が就任すると、再び主力として輝きを放つ。最終的に、2023-24シーズンは公式戦38試合の出場で2ゴール2アシストをマーク。終盤戦のセリエA第37節では王者インテル相手にスーパーゴールを決めるなど存在感を示した。

そんな鎌田のクリスタル・パレス加入が決まり、同クラブの会長を務めるスティーブ・パリッシュ会長が、クラブを通してコメントを発表。次のような言葉で鎌田を評価し、加入を歓迎した。

「ダイチは非常に素晴らしい才能の持ち主だ。彼はここ数シーズン、ヨーロッパ最高の攻撃的MFの1人として名を馳せてきた。彼の経験、技術面でのクオリティ、献身性は、才能溢れる我々のチームにとっても、素晴らしい補強となるだろう」

「私は、ダイチが多くの選択肢のなかからクリスタル・パレスを選び、オリバーと再び仕事をするという決断を下してくれたことを嬉しく思っている。パレスのファンは、これから先の数週間、数ヶ月、そして数年間にわたって、ダイチが『セルハースト・パーク』でプレーする姿が見られることを楽しみにしているはずだ」

なお、鎌田自身はクラブを通して「クリスタル・パレスに加入すること、そしてよく知っている監督でもあるオリヴァーと再び仕事ができることにワクワクしています。プレミアリーグで自分の力を試すことを楽しみにしていますし、クラブとともにすべての目標を達成できることを願っています」とコメントを発表している。

2023-24シーズン、クリスタル・パレスはプレミアリーグで13勝10分15敗の成績を残し、勝ち点「49」を積み上げて10位フィニッシュ。だが、シーズン終盤から指揮を執ったグラスナー監督の下、チームはラスト7試合を6勝1分と無敗で駆け抜けるなど、来季に向けて期待を抱かせる形でシーズンを終えていた。今夏の移籍市場で、チームは既にベティスからモロッコ代表DFシャディ・リアドの完全移籍加入を発表しており、鎌田は2人目の新戦力としてチームに迎え入れられる。

【動画】パレスが鎌田加入を正式発表!アニメ調のムービーはこちらから

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