〈鹿児島県知事選・中盤情勢分析〉塩田氏先行、米丸氏が追い樋之口氏続く 投票先「未定」が2割弱

 南日本新聞社は6月29、30の両日、鹿児島県知事選(7月7日投開票)の情勢調査を実施し、取材も踏まえて中盤情勢を分析した。現職塩田康一氏(58)が先行、元自民県議の新人米丸麻希子氏(49)が追い上げ、市民グループ共同代表の新人樋之口里花氏(52)=いずれも無所属=が続く展開となっている。回答者の2割弱が投票先を決めておらず、情勢は変わる可能性がある。

 自民、公明、国民民主の3党に加え、野党最大の支持組織である連合鹿児島から推薦を受ける塩田氏は、自民支持層の6割強と公明の7割、国民民主の6割弱を固めた。年代別でも幅広く支持を集めている。

 政党からの支援を受けずに草の根で活動する米丸氏は、塩田氏の推薦を見送った立憲民主支持層の4割強、日本維新の会の3割強に浸透。自民、公明の2割弱も支持した。

 共産党が自主的に支援する樋之口氏は、共産と、反自民の立場で自主投票とした社民支持層の5割強が支持する。

 回答者の4割を占める無党派層の支持先は、塩田氏が3割強で、米丸氏3割弱、樋之口氏1割弱。3割近くが投票先を決めていない。

 最も重視する政策を一つ選ぶ質問への回答は、6月1、2日実施の情勢調査と同様、「経済・産業振興・雇用」が最多で31.8%。「医療・福祉」15.35%、「燃料高騰・物価高対策」14.46%、「人口減少対策」10.77%と続いた。

 情勢調査は、南日本放送とJX通信社(東京)の3社合同で実施した。

 ▽調査の方法=6月29、30の両日、鹿児島県内の固定電話を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号にかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施。自動音声応答通話(オートコール)方式を採用し、18歳以上の1003人から回答を得た。内訳は男性444人、女性539人、答えない20人。

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