山崎隆之八段、15年ぶり番勝負でストレート敗退も「タイトル戦に出られたことは幸せなこと」“絶対王者”藤井聡太棋聖に「完敗」

将棋の第95期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局が7月1日、愛知県名古屋市の「万松寺」で行われ、挑戦者の山崎隆之八段(43)が藤井聡太棋聖(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、21)に敗れ、シリーズ成績0勝3敗で退けられた。

【中継】藤井棋聖VS山崎八段 終局後の表情(生中継中)

2009年の王座戦五番勝負以来、15年ぶり2度目となるタイトル戦に挑戦した山崎八段。形にとらわれない自由な棋風を武器に“絶対王者”に向かったが、終わってみれば自らも認める「完敗」。悲願の初タイトル獲得を目指したが、その壁は高く厚かった。

終局後のインタビューでは、「さすがの指し回しでチャンスが回ってこなかった」と悔しさをにじませる場面も。「1、2局目はやや萎縮していたが、3局目はベストを尽くそうと伸び伸び指した。何歩届かなかったかはわからないですが、完敗だったと思う」と頷いていた。

さらに、「もっと強くなっておいて挑戦したかったと思っています。すごく高い目標だが、もっと強ければ指して楽しかったと思う。3局目は指していて楽しかったが、将棋の楽しさは無限になったのかなと感じました」と素直な思いも吐露。

それでも、棋士にとってはタイトル戦は何よりも特別な舞台だ。「タイトル戦に出られたことは幸せなこと。3局を通して素晴らしい会場で指させていただいたことを、ありがたいことだと感謝しています」と語った。

熱戦を見守ったファンからは「山ちゃんおつかれさま!」「山ちゃんとこの景色を見られて嬉しかったよ」「泣けてくる」「山ちゃん楽しかったか」「勇気もらったよ!」「リベンジするしかない」と労いのコメントが多く寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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