米ISM製造業景気指数、6月は48.5 3カ月連続で50割れ

[ワシントン 1日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が1日に発表した6月の製造業景気指数は48.5と、5月の48.7から低下し、拡大・縮小の分岐点となる50を3カ月連続で下回った。ロイターがまとめた市場予想は49.1だった。

ISM製造業景況調査委員会のティモシー・フィオーレ委員長は、製造業者は「現在の金融政策やその他の状況により、資本や在庫への投資に消極的」と述べた。

パンテオン・マクロエコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、オリバー・アレン氏は「製造業は今後数四半期にわたり弱い状態が続く」と予想。「昨年末以来の社債利回りの低下は、投資支出をいくらか支えているようだが、製造業を再び成長させるには十分ではない。これを変えるには金融情勢の大幅な緩和が必要だ」とした。

一次金属と化学製品を含む8分野が成長した一方、機械、輸送機器、電気機器、電気製品および部品、コンピューターおよび電子製品など9分野が縮小した。

先行指標となる新規受注指数は5月の45.4から49.3に上昇したものの依然として低調。生産指数は5月の50.2から48.5に低下した。

価格指数は5月の57.0から52.1に低下し、昨年12月以来の低水準となった。

供給業者の納入を示す指数は5月の48.9から49.8に上昇した。50を下回ると工場への納品が速いことを示す。

ブリーン・キャピタルのシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクアドロス氏は「サプライチェーン(供給網)の改善は、商品の需給バランスを再調整するという観点から、連邦準備理事会(FRB)にとって好ましいとみなされるはずだ」と述べた。

雇用指数は51.1から49.3に低下した。

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