“トットちゃん”こと黒柳徹子が「新プロジェクトX」で自分の良さを見いだしてくれた「トモエ学園」を語る

黒柳徹子が、NHK総合で7月6日放送の「新プロジェクトX ~挑戦者たち~」(土曜午後7:30)にゲスト出演。黒柳をはじめ、個性的な卒業生を数多く輩出した小学校「トモエ学園」の物語に迫る特別編「トットちゃんの学校 ~戦時下に貫いた教育の夢~」をおくる。

さまざまな分野でひたむきに挑戦し続ける人々の、情熱と勇気を届ける群像ドキュメンタリー「新プロジェクトX〜挑戦者たち」。太平洋戦争が近づく昭和12年、東京・自由が丘に開校した「トモエ学園」には、他校で受け入れを断られた子や差別を受けた子、小児まひの子など、事情ある子も多く通った。

「どんな子どもも、すばらしい才能をもっている」。学校を作ったのは、そんな信念をもつ、一人の音楽教師だった。校長の小林宗作は、かつて、「一斉教授」や「模倣」といった教育方針に絶望し、教師を辞した過去があった。あてもなくヨーロッパに向い、リトミックに出会った小林。学生たちの自由な表現や自発的な意志が育まれていく教育に感銘を受け、帰国後、社会からつまはじきにされた子どもと向き合い、力を引き出す新たな学校を設立した。

そこに入学してきたのが、当時小学生の黒柳徹子だ。落ち着きがないという理由で小学校を退学させられ、心の奥に抱いていたさみしさや疎外感を、トモエ学園での伸び伸びとした日常が変えていった。やがて学園にも迫る戦火。しかし、トモエ学園に通った子どもたちは、そこで過ごした日々を胸に、それぞれ大きく羽ばたいていった。ユニークな教育方針を貫いた小林と教師たちの奮闘を、発掘された貴重な資料と証言で振り返る。

収録を終えた黒柳は、「私が小学生のときに入学した『トモエ学園』についてお話をさせていただきました。校長の小林宗作先生が、当時どんな思いで子どもたちと向き合ってきたのか、私が今も大切にしている言葉や思い出とともに、できる限り皆さんにも伝わればいいなと思っています。先生は、いつどこで私に会っても、『君は本当はいい子なんだよ』ってずっと言い続けてくださいました。どんな時代となっても、すべての子どもたちが取り残されない、一人一人の良い所を見いだしてあげる、そんな世界であってほしいと思います」とメッセージを寄せている。

© 株式会社東京ニュース通信社