【プロキオンS】ヤマニンウルス いよいよ重賞初登場 4戦無敗の怪物 仕上がり「思い通り」

 4戦負け知らずのヤマニンウルス

 「プロキオンS・G3」(7日、小倉)

 ファンが待ちに待った重賞初出走だ。2年前の小倉で衝撃デビューを飾ったヤマニンウルス。1分44秒3のレコードで、2着に4秒3差をつける大差勝ち。あのパフォーマンスを見て、心をつかまれた人は多いだろう。しかも、2着のゴライコウがのちにJBC2歳優駿を制すのだから、その能力は計り知れない。あれから2年。4戦無敗の身で小倉に帰って来る。

 「前走後は平安Sを目標にして栗東に戻しましたが、裂蹄で時間がかかって間に合わず。それで、放牧に出してここへ。帰厩後、立ち上げてからは順調です」と斉藤崇師はここへ至った経緯を説明する。オープン入りを決めた雅S以来、半年ぶりの実戦となるが、乗り込み量は豊富。栗東坂路での2週前追いは、宝塚記念出走の半兄ヤマニンサンパと併せて半馬身先着した。「グイグイと上がってきましたからね。1週前も坂路で思い通りの追い切りができました」と、もくろみ通りの仕上がりにある。

 前走時の馬体重が582キロという超大型馬。脚に負担がかかりやすく、2年間でわずか4走と大事に使われてきた。それでも一戦ごとに階級を上げ、ついに訪れたひのき舞台。「順調さを欠くところがある馬ですが、能力は高いですから」と指揮官も期待を隠さない。衝撃の小倉ダート千七を舞台に、怪物の第2章が幕を開ける。

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