迫る都知事選! 「誰に投票していいか全く分からない人」のための“戦略的な投票”とは?

来月7日に投開票を迎える東京都知事選、「絶対この人に投票する!」という候補者がいない場合、何を判断材料にして、誰に投票すればいいのか?

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政治学者の佐藤信氏は「都知事選に限った話ではないが、一般的に2つの考え方がある」と説明した。

「一つは『戦略的投票』だ。これは自分の票を選挙の結果に影響を与えない、いわゆる『死票』にしないための方法。情勢調査などの結果を受けて、『有力である』とされる競っている候補者に投票するものだ。仮に自分が応援している候補でなくても“まだマシ”な方に投票する」

「もう一つは『シグナリングとしての投票』だ。これは『自分はこういう意見を持っている』と声を上げる投票だ。前提として、都知事選に立候補するには300万円の供託金が必要であり、有効投票総数の10分の1を獲得できなければ没収されてしまう。かなり高いハードルで、多くの候補はそれだけ覚悟をして立候補しており、それによって多様な選択肢を持つ民主主義が保たれている。みんなが戦略的投票をしてしまうと、(有力候補以外は)供託金が没収されてしまうし、『自分は支持されていないのか…じゃあ次は出なくていいや』と考えることになりかねない。競っている有力者に戦略的に投じるだけでなく、『私たちはあなたを応援してるよ』とシグナルを出す、社会に向けても『こういう声もあるよ』とシグナルを出す、という考え方もあることは知っておいてよい」

「どちらが正しいということはない。ただ、誰が都知事になるかに影響を与えたいと思うのか、反映されなくても自分の声を挙げたいと思うのか、整理してから候補を見直してみるとよいのではないか」

(『ABEMAヒルズ』より)

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