再送北朝鮮、新型弾道ミサイル発射実験成功と発表 月内に再発射計画

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By Jack Kim

[ソウル 2日 ロイター] - 北朝鮮は2日、国営朝鮮中央通信(KCNA)を通じ、4.5トンの超大型弾頭を搭載できる新型戦術弾道ミサイルの発射実験を1日に実施し成功したと表明した。今月中に再度実施する計画としている。

KCNAによると、新型戦術弾道ミサイルは「火星砲-11 Da-4.5」。実験では、模擬重弾頭を搭載し飛行の安定性と精度を確認した。模擬弾頭の性質の詳細は伝えていない。ミサイル管理局は7月にも同型ミサイルの発射を行い、超大型弾頭の「爆発力」を試す予定という。

1日の弾道ミサイル発射について、韓国軍は2発発射し2発目は「不規則」な軌道を飛行したとし、失敗した可能性があると分析している。

しかしKCNAの報道では、ミサイルを単数形で表現し、2発発射したのかは不明。

韓国軍合同参謀本部の報道官は2日の会見で、北朝鮮の発表は「欺瞞」の可能性が高いとし、2発目は異常な飛行をして首都平壌付近の平原に表れたと指摘した。「内陸部で発射実験を行うのは極めてまれで、成功との主張は誤りである可能性が高い」と述べた。

会見で軍幹部は軍事境界線付近で2日午前に砲撃訓練を実施したと明らかにした。

KCNAは、北朝鮮の重要政策を話し合う朝鮮労働党中央委員会の総会が1日に閉会したと伝えた。総会では金正恩総書記が今年上半期の農工業分野の進展を挙げた上で、年後半の目標や戦略を示したという。国防や外交政策に関する議論についてはほとんど触れず、金正恩総書記が軍に指示を与えたとだけ伝えた。

火星11型は北朝鮮が開発した一連の短距離弾道ミサイル(SRBM)で、KN─23やKN―24とも呼ばれている。

韓国軍は1日、今回発射されたミサイル2発のうち1発目はKN─23とみられ、約600キロメートル飛行したと発表した。

ウクライナ当局の調査によれば、KN─23は北朝鮮がロシアに供給し、対ウクライナ戦争で使用されたミサイルである可能性が高い。

北朝鮮とロシアは武器取引を否定しているが、両国首脳が9月にロシアで会談し、より緊密な軍事協力を約束して以来、関係は急速に発展している。

韓国政府関係者は、北朝鮮の最近の短距離弾道ミサイル発射は潜在的な買い手に商品を見せる意図があるかもしれないと指摘する。

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