英首相、右派に保守党投票での結束と労働党大勝阻止を呼びかけ

Kate Holton

[ロンドン 1日 ロイター] - スナク英首相は1日、右派寄りの有権者に対して与党保守党に投票して野党労働党の大勝を何とか阻止してほしいと訴えた。

世論調査によると、7月4日の総選挙で保守党が労働党に敗北し、14年ぶりの政権交代が実現するのはほぼ確実な情勢。ただ保守党支持者の一部が、スナク政権への抗議の意味を込めて、ナイジェル・ファラージ氏の率いるポピュリスト政党「リフォームUK」に流れつつある。

リフォームUKの予想獲得議席数自体は少数にとどまりそうだが、多くの選挙区で右派の票が割れることで労働党が「漁夫の利」を占め、議席を得る可能性がある。

こうした中でスナク氏は「チェックを受けず、説明責任も果たせない労働党が圧倒的多数の議席で政権を手にすれば、国民にとって何を意味するか考えてほしい。労働党に白紙委任状を発行すれば、取り返しがつかない。つまり税金は上がり続ける。それが彼らのDNAだ」と強調した。

その上で「全ての保守党員に言いたい。労働党に対して白旗を上げてはならず、全ての票のため、われわれの価値観のため、英国の未来のために戦えと」と述べ、労働党の勢いにブレーキをかけるよう促した。

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