滝沢中の理科実験で体調不良 5人搬送、命に別条なし

2年生が体調不良を訴えた滝沢中。男女5人が救急搬送された=1日午後1時24分、滝沢市外山

 1日正午ごろ、滝沢市外山の滝沢中(及川博文校長、生徒520人)で、理科の授業を受けた「生徒が頭痛や吐き気を訴えている」と教職員が119番通報した。2年生の男女5人が病院に運ばれたが、いずれも命に別条はない。硫化鉄を作る実験をしたといい、市教委などが体調不良の原因を調べている。

 滝沢消防署や市教委、県警によると、2時間目に理科室で実験を終えた男子生徒1人が「気持ちが悪い」と申し出た。3時間目には別のクラスが同様の実験を行い、複数の男女が「具合が悪い」などと訴えた。目まい、せきのほか過呼吸のような症状もあった。5人は搬送時、全員意識があった。

 実験では鉄と硫黄を熱して硫化鉄を作り、換気はしていたという。市教委は生徒が毒性のある硫化水素を吸い込んだ可能性も含め、原因を調査している。

© 株式会社岩手日報社