県内24年路線価、山形駅前大通り17万5千円 下落なし、現評価方法で初

県内最高路線価の山形駅前大通り=山形市

 仙台国税局は1日、県内の2024年分(1月1日時点)路線価を発表した。県内の最高路線価は1975(昭和50)年から50年連続で山形市香澄町1丁目の山形駅前大通りで、価格は前年と同じ1平方メートル当たり17万5千円。県内8税務署では、村山税務署管内の東根市さくらんぼ駅前2丁目のさくらんぼ東根駅前通りが5年連続で上昇し、他は前年と同額だった。下落がないのは現在の評価方法となった1992年以来初めて。

 県内8税務署ごとの最高路線価は表の通り。いずれも所在地は前年と同じだった。

 最高路線価格を都道府県庁所在地別にみると、山形市の価格は全国41番目で、東北では仙台市、盛岡市、福島市に次いで4番目。共に前年と変わりはない。対前年変動率は0.0%で、全国38位、東北では福島市、青森市と並んで4番目だった。

 路線価について、月田真吾不動産鑑定士(山形市)は「山形市はマンション需要が続いており、堅調に推移している。道路拡幅による代替地需要もある」と指摘する。東根市の上昇については「民間の分譲地が多く見られ、宅地需要のほか、出店意欲も堅調なことが要因」としている。

 県内標準宅地で、前年から継続配置している2720地点のうち、評価基準額の対前年変動率平均値がプラス0.3%で、上昇率は昨年から0.1ポイント上がった。東北では宮城の5.1%が最高で、秋田、福島、岩手がプラス、青森は横ばいだった。

 用途別に県内主要標準値の評価基準額をみると、住宅地は山形市東青田2丁目が1平方メートル当たり5万2千円、鶴岡市家中新町が2万5千円。商業地は山形市香澄町1丁目が17万5千円、鶴岡市末広町が3万7千円。工業地は酒田市両羽町が1万4千円。いずれも前年比横ばいだった。

 路線価は国税庁のホームページで閲覧できる。

© 株式会社山形新聞社