年賀状代わりの「家族新聞」、40年分まとめ製本 鶴岡の斎藤さん

家族との思い出をつづった「英温新聞」

 鶴岡市稲生1丁目の元教諭斎藤英夫さん(78)が家族との思い出などをつづり毎年、年賀状の代わりとして知人や教え子に送っているの40年分をまとめ、製本した。1995年の阪神大震災や2011年の東日本大震災など折々の世相にも触れており「創刊号から読みたい」という知人らの要望などを受け取り組んだ。斎藤さんは「皆さんのおかげで長く続けられた」と話している。

 創刊は1979(昭和54)年。当時、斎藤さんは鶴岡北高新聞部の顧問を務めていた。当時の同僚と部員が妻・温子さん(72)との結婚を祝して関係者らの言葉などを新聞紙面のスタイルにまとめてくれたことに感銘を受け、自分でもやってみようと思ったのがきっかけだったという。

 夫婦の名前から「英温(ひであつ)新聞」と名付け、以後は子どもの誕生や成長、家族旅行の様子などを写真とともに紹介した。大ファンであるプロ野球・楽天が2013年に日本一に輝くと、翌年の英温新聞では特集を組むなど念願の成就を喜んだ。

 今回は21年発行の41号までをまとめ、30部製本した。B5判約250ページで、希望者に配布し「ユーモラスで温かい記事に元気をもらった」などの感想が寄せられたという。

 新聞は今年で44号を数え、「喜んでもらえるなら、これからもずっと続けていきたい」と斎藤さん。手元に残る製本版は5部ほどで、増刷する予定はなく、希望者には貸し出すことにしている。問い合わせは斎藤さん080(6021)5908。

斎藤英夫さん

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