小池氏は船と電車で“選挙戦” 蓮舫氏はイメチェン?犬と2ショットも 都知事選後半戦…注目候補の“戦略”に変化

東京都知事選挙をめぐって、各候補者がさまざまな選挙戦を展開している。現職の小池氏は、週末に23区内での街頭演説を初めて行い、東京の防災や子育て支援を訴えた。また、前参議院議員の蓮舫氏は、新宿駅前などで街頭演説を行い、非正規雇用問題への対策を強調した。

小池氏が23区での街頭演説を解禁

後半戦に突入した東京都知事選挙。この週末、候補者の動きから戦略が見えてきた。

6月30日、東京・江東区の運河に姿を現したのは、現職の都知事、小池百合子氏(71)だ。江東区の選挙風景では珍しくない船上遊説だが、小池氏にとっては初挑戦となる。

「マンション防災、すなわち東京防災そのものでございます」。小池氏は、運河沿いのマンションの住民にこう訴え、釣り人に「今日はよく釣れますか?だめ?あ、そ~う」と話しかける場面もあった。

6月29日は、小池氏は都電荒川線で初めて開催された「都電プロレス」に公務としてサプライズ参戦。車内ではレスラー相手に“百合子チョップ”を何度もお見舞いし、まんざらでもない様子だった。

船に、電車に、東京の交通インフラを使って選挙戦を展開する小池氏。さらに、この週末大きな変化があった。これまで離島や多摩地域のみで行ってきた街頭演説を、23区内で初めて行ったのだ。

6月29日の東京・足立区・JR北千住駅前には、デッキを埋め尽くす人だかりができていた。警察官が手荷物検査を行うなどものものしい雰囲気の中、小池氏が登場。「東京を守る、そのためには人を守る。命を守る。そして命を育んでいくお母さんたちも守る。不妊治療、卵子の凍結、そして今回は無痛分娩についてもサポートしていきたいと考えています」と演説した。

小池氏が手を上げると、聴衆からは「がんばれー!」という声が上がった。演説を終えた小池氏は笑顔で聴衆の元へ向かい“グータッチ”で激励を受けた。

さらに6月30日には、雨が降るなか、大田区のJR蒲田駅前で街頭演説を実施した。小池氏は「拍手はできないでしょうから、ご賛同いただいたら、傘を上下に動かして下さい。よろしくお願いいたします!」と呼びかけた。

選挙も後半戦に入り、23区での街頭演説を解禁した小池氏は、7月1日は公務で東村山市の茶園を視察したが、街頭には立たなかった。

「非正規の若者に光をあてたい」蓮舫氏がアピール

一方、前参院議員の蓮舫氏(56)は、6月30日、若者が多く集まるJR新宿駅前で行われた、支援者による、まるでダンスパーティーのような街宣活動に参加した。

蓮舫氏は「相手は現職2期8年。大変強い。大変大きい。それだけの存在ですが、今日ようやく背中が見えてきました。確実に捉えてきました!」と力強く語った。

蓮舫氏は、繁華街を中心に連日街頭演説を実施している。

6月29日、蓮舫氏は若者の街・吉祥寺駅で演説。周辺には立ち止まる人であふれかえっていた。蓮舫氏は「最も増えているのは、非正規から抜け出せない若い子たち。ここに光をあてたい。そういう都知事になりたいと。若い人たちを支える、そういう結果を出したい」と、若者への支援を訴えた。

蓮舫氏といえば、「政治資金の隠蔽じゃないですか!」「なんちゃって改革じゃないですか!」など、鋭い追及が持ち味だが、都知事選では“親近感”をアピールする姿もあった。

6月26日、伊豆大島を訪問した際に、FNNのカメラが捉えたのは、「うれしいね、うれしいね。かわいい~、かわいい、かわいい」と、犬と戯れる蓮舫氏だった。この道中のインタビューで、蓮舫氏は「インスタライブなどもやって、できるだけ違う意味の私も見てもらえたらなとは思っています」と話していた。

そんなインスタグラムのライブ配信には、飼い犬のうるる君もたびたび登場する。蓮舫氏は「うるくんかわいい~」と愛犬を溺愛している様子を見せる。投票先を決めていない層が多い若い世代に向けて、様々な角度からアピールを行なっている様子だ。

7月1日には、町田市で30分間ビラを配った。公務で忙しい現職の小池氏と比べ、その強みは「会いに行ける蓮舫ですから。それはもう決定的に違うと思います」と話す。

都知事選は7月7日投開票で、広島県安芸高田市の前市長の石丸伸二氏(41)や、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)のほか、届け出順に、野間口翔氏、沢繁実氏、大和行男氏、木宮光喜氏、内海聡氏、小野寺紘毅氏、新藤伸夫氏、竹本秀之氏、桜井誠氏、ドクター・中松氏、安野貴博氏、清水国明氏、AIメイヤー氏、桑原真理子氏、後藤輝樹氏、河合悠祐氏、福本繁幸氏、黒川敦彦氏、桑島康文氏、内藤久遠氏、内野愛里氏、石丸幸人氏、尾関亜弓氏、小松賢氏、加賀田卓志氏、福永活也氏、犬伏宏明氏、武内隆氏、遠藤信一氏、上楽宗之氏、二宮大造氏、中江友哉氏、舟橋夢人氏、山田信一氏、加藤英明氏、草尾敦氏、津村大作氏、横山緑氏、前田太一氏、南俊輔氏、福原志瑠美氏、木村嘉孝氏、三輪陽一氏、松尾芳治氏、穂刈仁氏、小林弘氏、加藤健一郎氏、ひまそらあかね氏、向後真徳氏、牛窪信雄氏、古田真氏、アキノリ将軍未満氏の52人が立候補している。

(「イット!」 7月1日放送より)

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