中国新疆の動物が野生復帰 保護活動を支える科学技術

中国新疆の動物が野生復帰 保護活動を支える科学技術

 【新華社アルタイ7月2日】中国新疆ウイグル自治区アルタイ地区の林業・草原局、自然保護協会などが6月27、28両日、地区内各地で動物を野生に返す活動を行った。ヨーロッパビーバーの中国固有種「蒙新河狸」(学名:Castor fiber birulai)、ソウゲンワシ、マヌルネコ、オオタカ、チョウゲンボウ、ステップケナガイタチが放された。

 けがをしたり、閉じ込められて動けなくなっていた動物を関係部門や個人が発見し、自然保護協会の救護センターに引き渡していた。手当てとリハビリの後、自然界での生存能力があると認められると、野生復帰が可能になる。

 一部の動物には衛星測位システムの発信機が装着されており、研究者は位置情報をリアルタイムで取得し、行動範囲と移動経路を把握する。動物行動生態学の研究に寄与し、保護活動に科学的根拠を提供することができる。

 同地区自然保護協会の初雯雯(しょ・ぶんぶん)会長によると、アルタイ地区に生息する野生動物466種のうち74種が国家級保護動物に指定されている。協会は2018年の設立後、絶滅が危惧される動物の保護、救護活動に注力しており、これまでに415匹を野生復帰させた。(記者/周生斌)

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