ベンチプレス全国一位の捕手 強靭な肉体で目指すは甲子園出場 三重・津田学園高校

三重県の夏の高校野球選手権大会、注目校を紹介します。

春の県大会王者、夏の大会第1シードの津田学園。チームが目指すは、2019年以来となる夏の甲子園出場です。

津田学園の選手たちの一番の特徴。それは高校生とは思えない強靭な肉体。それもそのはず、全国の高校野球部が参加するアスリートテストのベンチプレス部門で、トップクラスの成績を誇っています。

齊藤翔稀捕手はベンチプレス全国1位。「アスリートテストは112キロでした。2位が104キロだったので大差でした。全国1位のパワーをいかして、ここぞという一打でランナーを帰せる打撃をしたいです」と勝負を決める一打を誓います。

チームの主砲・武内駿音選手は「後ろにも良いバッターがいっぱいいてくれる。4番でもホームランを打つんじゃなくて、僕は後ろのバッターに任せるというつもりで、場面に合った最適な自分の仕事をできるように心がけています」と仲間への信頼を話しました。

全国トップクラスの重量打線が、長打を狙わない理由。それは今年の春から導入された低反発バットの存在です。

武内選手は「以前のバットでは詰まってでも外野オーバーとかがあったんですけど、このバットは詰まったら内野フライになる。長打というよりは内野の間を抜いたり、低い打球を意識してやっています」と新しいバットでの打ち方を研究しています。

今年の夏はいかに点を取るか、そしていかに点を守れるか。エースでキャプテンの中村駿亮選手はフォームを一から修正。自身の課題に対して正面から向き合いました。

中村選手は「ボールのリリースの高さを変えました。前までは上だったんですけど、少し下げて指先に最後まで力を伝えられるような投げ方を研究してきました。一人一人の役割がしっかりして、誰かのミスも誰かがカバーする。言いたいことが言い合えるチームなので、みんなに頼りつつ、みんなを引っ張って勝利に向けてやっていきたいです」と大会への意気込みを語りました。

そして、春の県大会を制した要因の一つでもある守備。春の県大会では3回戦と準決勝を1点差で勝ち抜いて頂点に立ちました。

接戦をものにして、夏の頂点に、一球にかける強い気持ちを胸に大会に挑みます。

岡拓久朗選手は「夏は一発勝負。そこで3年間の全部が出る。一球にかけるため普段の練習でどれだけプレッシャーをかけてできるか、ということをやってきた。あとはチームとしてどれだけ成長できるかだけだと思うので、あと1カ月間、頑張ってやっていきたいです」と最後まで練習し続けることを誓います。

頼もしい選手たちに、佐川竜朗監督は「夏に向けてワクワクしかしないですね。やるべきことはやったし、あとはどれだけ思いを持って練習するかだけ。子どもたちに言うのは、愛されたいのだったら人を愛しなさいということ。支えられたいなら、まず人を支えなさい。人に応援してもらえるような人間になってほしいと。今年の3年生は優しさなどいいものがたくさんあるので、勝つかなという期待はあります。勝ち続けられるような、そして大声援をいただけるような、そういった野球をしていきたいなと思っています」と話し期待をかけています。

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