官製談合事件、尾道市職員を加重収賄罪で追起訴 広島地検

尾道市役所

 広島県尾道市発注工事を巡る官製談合事件で、業者に入札情報を漏らした見返りに現金計6万円を受け取ったとして、広島地検は2日、尾道市土木課専門員の男性職員(52)=同市、官製談合防止法違反(入札妨害)罪などで起訴=を加重収賄罪で追起訴したと明らかにした。また同市の建設会社「渡辺工業所」男性社員(58)=同市、公競売入札妨害罪で起訴=を贈賄罪で追起訴した。追起訴はいずれも6月26日付。

 起訴状などによると、男性職員は昨年3月の市道日比崎228号の改良工事の一般競争入札に絡み、入札情報を伝えた謝礼として同月下旬ごろ、尾道市内で同社社長だった男性社員から現金3万円を受け取った疑い。さらに昨年6月にあった同じ市道の別の改良工事の一般競争入札でも同様に同月下旬ごろ、尾道市内で男性社員から現金3万円を受け取った疑い。地検は2人の認否を明らかにしていない。

 県警や尾道市によると、いずれの工事も男性職員が担当で、同社は最低制限価格を2千~5千円上回る額で落札していた。

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