整理収納アドバイザー1級認定講師直伝!1歳からでも片づけのクセが身につく方法

子どもだって、物の指定席をつくったり、各自のテリトリーを決めたら自分で片づけられます。片づけのクセを習慣化!子ども5人の整理収納アドバイザーが自宅で実践する、片づけ育を教えてもらいました。

<教えてくれた人>
整理収納アドバイザーの先駆者! 収納スタイリスト(R)吉川永里子さん
整理収納アドバイザー1級認定講師。08年から収納スタイリストとして活動を開始。個人宅向けのアドバイス、セミナーなど、これまでに片づけ指導したのは1万人以上。18年に再婚してステップファミリーとなり、21年に長女が誕生し、5人の子の母に。

もっとラクに生きる!暮らしの整理術100

物の指定席をつくることで、1歳からでも片づけのクセが身につきます

片づけしやすい環境づくりの基本は、よく使う場所の近くによく使う物の指定席をつくること。それは小さい子どもでも同じだそう。「3歳の長女は着替えや遊びもリビングですることが多いので、テレビの下に必要な物をまとめています。1歳の頃から『おもちゃはここ』というように教えていたため、今では自分で出し戻しできるように。子どもの成長に合わせ、収納の仕方や配置を少しずつ変えていくことも大事です」。

幼い子どもの物は、手が届く範囲で1枠1ジャンルに分ける

長女が出し入れしやすい高さのシェルフに、よく使う物を集約。「1つの引き出しに1ジャンルずつ入れ、ラベリング。使ったら同じ場所に戻すことを繰り返し子どもにお願いすると、片づけてくれるようになります」。

ふたつきボックスには、写真ラベルをつけて、中身がすぐわかるように

学校と同じように、各自のテリトリーを決めたら、自主的に片づけてくれるように

「夫の連れ子は元々片づける習慣がなかったようで、再婚当初は不安がありました。そこで、全員に同じ棚と箱を与えて、『○○はここに入れるんだよ』と指定したら、ちゃんとできるようになったんです。学校でも各自決められたスペースがありますよね。それと同じで、大人が片づけしやすい環境をつくってあげれば、片づけられない子はいないということ! “自分の物を自分の場所で管理する”とルール決めすれば、責任感が生まれ、整理能力が高まります」。

兄弟で収納アイテムをそろえる。中の整理は本人に任せる

昨年家を建てた際、男子3人の部屋におそろいのロフトベッドと机を設置。「各自がどう使うかはお任せ。もしなくし物をしても、私は手を貸しません。自分で探すクセをつけることで自然と整理できるようになります」。

*長男は遠方の高校に通っているため、寮生活中。

年1回、子どもの持ち物を全部出し、3つに仕分ける

管理は本人任せですが、物が増えてくると整理整頓しづらくなるもの。「学年末などのタイミングで、持ち物を全部出して中身を見直しています。子どもの意見を聞きながら、出した物を3つに分けることで処分しやすくなります」。

「収納スタイリスト 吉川永里子 チャンネル」(YouTube)より

●3つの分別
(1)今使っている物
(2)保管する物
(3)捨てる物

床に3つの分類を書いた付箋などを貼って、出した物を分類します。「使っていないけど捨てられない物」は「保管する」にして一時保管。1~2カ月後に見直して不要なら処分してOK。

食器や文具は個人別に。自分の物は自分で戻す

「茶わんやコップは1人1つずつと決めて、配膳は各自で。はさみやペンも1階で使うのは“母の物”。子どもたちは借りているという意識があるので、使ったら定位置に戻してくれます」。

茶碗の色で、誰の物か判断しやすく

子どもの片づけを習慣化するために一番大切なのは、親が先に片づけないこと!見守る忍耐力が必要です

散らかりっ放しだと、親がつい先に片づけてしまいがちですがそれはNG。収納場所と片づけのルールを決めたら、子ども自身が行動してくれるのをじっと耐えて待つことが大事です!

※情報は、『サンキュ!』20年10月号~ 24年1月号に掲載された情報を一部再掲載、再編集しています。

参照:『サンキュ!』2024年7月号「整理収納アドバイザーの家と片づけ」より。掲載している情報は2024年5月現在のものです。撮影/大森忠明 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

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