中国太陽光発電産業、欧州のエネルギー転換に寄与 企業トップ

中国太陽光発電産業、欧州のエネルギー転換に寄与 企業トップ

6月21日、インタビューに応じるドイツ・ソーラープロモーションの創業者兼最高経営責任者(CEO)、マルクス・エルザッサー氏。(ミュンヘン=新華社配信)

 【新華社ミュンヘン7月2日】世界有数の太陽光発電展示会「インターソーラー・ヨーロッパ2024」がこのほどドイツ・ミュンヘンで開催された。主催団体であるドイツ・ソーラープロモーションの創業者兼最高経営責任者(CEO)、マルクス・エルザッサー氏は会期中、新華社のインタビューに応じ、中国太陽光発電産業がここ数年、イノベーションを続け、欧州ひいては世界に競争力のある良質な製品を送り出し、世界の脱炭素プロセスに寄与していると評価した。

 今年の展示会は、中国企業1千社近くが参加し、ホスト国のドイツを上回った。1991年に初開催されて以降、中国は初めて出展規模が最大の国となった。

 エルザッサー氏は、例年の展示会で中国企業のイノベーション成果を見てきたと紹介。例えば、中国企業が少ない素材で製造したエネルギー変換効率のより高い太陽電池パネルは、発電設備容量を変えずに省スペースでの設置を可能にし、限りある土地により多くの太陽光発電設備が設置できることを意味するとした。その上で、「欧州ひいては世界の脱炭素プロセスは太陽光発電産業のイノベーションによる恩恵を受けており、中国企業の大きな後押しによるところが大きい」と評価した。

 同氏によると、太陽エネルギーを含む再生可能なエネルギーは、欧州の脱炭素目標の達成に極めて重要である。欧州は足元、再エネ分野が勢いよく発展しているが、脱炭素目標を完全に達成するには、一層の努力が必要となる。こうした状況において、従来型エネルギーに匹敵する持続可能な製品を持つのは非常に重要である。

 同氏は「私たちがさらにクリーンなエネルギーを供給し、クリーンな未来にしていくには、太陽電池パネル、新エネ電池、電動車が必要で、中国の貢献は大きい」と強調した。

 また、次のように述べた。中国企業の多くが電池分野で欧州と協力しており、ドイツ、ハンガリーなどに生産施設を建設している。中国は太陽光発電産業で、原材料から最終製品に至る整ったバリューチェーンを築き上げ、欧州ひいては世界でも高い市場シェアを占める。太陽エネルギー分野でもより多く(電池分野と同様)の連携を希望している。

 同氏は、例年の展示会で、中国製品の大規模化の特徴と競争力の優位性を見てきたと表明。これは中国がここ数年、太陽光発電産業を積極的に開拓してきたことによると評価し、「欧州ひいては世界が脱炭素目標の達成に必要な製品を入手するのに役立っている」との見方を示した。

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