約8700万年前の化石発見 体長0.4ミリ、世界最小級の新種のハチ いわき市のコハクから 福島

福島県会津若松市にある県立博物館は、教育実践学研究所との共同研究で、いわき市のコハクから新種の昆虫化石を発見したと発表しました。

発見されたのは、約8700万年前のハチの仲間「チサトムカシホソハネコバチ」です。

これは、いわき市の化石愛好家・鈴木千里さんによって20年以上前に、いわき市の恐竜時代の地層である双葉層群から発見されていましたが、これまで学術的な研究が進んでいませんでした。

去年、会津若松市の県立博物館に寄贈されたことを受け、県立博物館と教育実践学研究所で共同研究グループを立ち上げ、研究を進めてきました。その結果、ムカシホソハネコバチ属の新種(新称・チサトムカシホソハネコバチ)であることが判明したということです。

チサトムカシホソハネコバチは、体長0.4ミリ。世界最小級のハチの仲間で、肉眼では見ることができないため「偽妖精バチ」とも呼ばれています。ムカシホソハネコバチの仲間の化石が発見されるのは国内では2例目で、いわき地方のコハクからは初めての新種です。また、雄雌ともに発見されていて、雌雄で発見されたムカシホソハネコバチ属は世界3例目だということです。

県立博物館では、今回発見された化石について、写真での展示を予定していて、将来的には化石そのものの展示も検討していきたいとしています。



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