12歳の少女と突如現れた音信不通だった父の共同生活 「スクラッパー」監督・プロデューサーインタビュー

2024年7月5日より劇場公開される、英国アカデミー賞で英国作品賞にノミネートされた映画「SCRAPPER/スクラッパー」から、シャーロット・リーガン監督とプロデューサーのテオ・バロウクラフが本作について語る、インタビュー映像が公開された。

母を亡くし、ひとりぼっちで逞しく生きる12歳の少女ジョージーの前に、突如父親ジェイソンが現れ、戸惑いながらも12年ぶりの共同生活が始まる本作。テオは「これはジョージーの物語。母親の死から2ヶ月が経ちアパートに独りぼっちだけど、お涙頂戴の物語ではない。楽しいことや面白いこともいっぱいある」と、悲しいだけの物語ではない魅力が詰まっていると語る。監督は「子供たちは私たちが思ってるより強いし、悪いことが起きても楽しむ魔法を知ってる。それがわかったから子供の目線で描くことができた。空想と現実を交錯させながらね」と、2020年に製作したありのままのイギリスの子供たちを追うドキュメンタリー「No Ball Games」(未)を手掛けた経験を経て、子供の目線でポップに遊び心を詰め込んだ作品に仕上がったと振り返っている。

また、小説、映像やドローイング、テキストを交えたインスタレーションなどを幅広く手がけ、日頃から女性へのエンパワーメントを唱える漫画家・美術家の小林エリカが、本作をイメージして描き下ろしたイラストも公開された。主人公ジョージーのアイコンでもある編み込みのブロンドヘアが目を引く、柔らかくかわいらしいタッチながらも、芯のある凛(りん)としたジョージーが表現されたイラストとなっている。イラストは、一部劇場にて配布予定の、ステッカーやトートバッグ、ウォーターボトルなど入場特典にも使われる。

「SCRAPPER/スクラッパー」は、母を亡くして1人で生きる12歳の少女のもとに、音信不通だった父親が突如現れたことから始まる共同生活を描いた作品。本作が長編デビューとなる1994年生まれの新鋭シャーロット・リーガンが監督を務めた。主演のジョージー役には、本作がスクリーンデビューとなるローラ・キャンベル。たくましさと可憐(かれん)さが共存した演技を見せる。ジョージーと親子関係を構築しようとする不器用な父親ジェイソン役を、「逆転のトライアングル」「アイアンクロー」などのハリス・ディキンソンが務める。

【作品情報】
SCRAPPER/スクラッパー
2024年7月5日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷&有楽町ほか全国公開
配給:ブロードメディア
© Scrapper Films Limited, British Broadcasting Corporation and the The British Film Institute 2022

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