シェル、オランダのバイオ燃料施設の建設一時停止 市況低迷で

Ron Bousso

[ロンドン 2日 ロイター] - 英石油大手シェルは2日、オランダのバイオ燃料施設の建設を一時停止すると発表した。市況の低迷が理由。

収益向上を目指すワエル・サワン最高経営責任者(CEO)の取り組みの一環。企業が進行中のプロジェクトを中断するのは珍しい。

シェルは2021年9月に同施設の建設を承認。25年に生産を開始する予定だった。持続可能な航空燃料(SAF)と廃棄物を原料とする再生可能ディーゼルを生産することを計画していた。年間生産能力は82万トン。

同社は建設の一時停止により「現場の請負業者の数が減り、工事のペースが鈍化するため、コスト管理とプロジェクトの優先順位付けの最適化につながる」と述べた。このプロジェクトの減損処理も検討する。

シェルの株価は、サワン氏のコスト削減に向けた取り組みや石油・ガスなど高収益性事業への注力を背景に今年11%以上上昇している。

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