福岡空港の旅客施設使用料は国内線・国際線共に国内空港で3番目の安さ

今日、日本には、97の空港があります。このうち、主要な空港では、空港施設の整備・拡充を目的に国内線・国際線の利用者から旅客施設使用料を設定しているケースもあります。日本の主要空港における空港施設使用料について今回、注目していきます。

国内線の旅客施設使用料で110円の福岡空港は3番目の安さ

【『国内線旅客施設使用料』ランキング(大人料金)】第1位:茨木空港100円、同北九州空港100円、第3位:福岡空港110円、第4位:静岡空港140円、第5位:熊本空港200円……第10位:新千歳空港370円、同羽田空港370円、第12位:中部空港440円、同関西空港370円(第1ターミナル)、第14位:成田空港450円……。

国土交通省『空港一覧1.空港(ヘリポート・非公共用飛行場除く)』によると、日本には、97の空港がある。
今日、日本にある97空港の主要な国内線旅客ターミナルビルのうち、国内線において『旅客施設使用料(Passenger Facility Charge)』を設定しているのは、15空港だった。
この15空港において、国内線旅客施設使用料が110円だった福岡空港は、100円だった茨木空港と北九州空港に次いで、日本で3番目に国内線の旅客施設使用料が安い空港だった。

旅客施設使用料とは、利用者が対象空港発着便の航空券を購入した際に航空運賃と共に支払っている料金である。
支払った旅客施設使用料は、航空会社から空港管理会社に納入される。
そして、各空港の管理会社では、旅客施設使用料を出発・到着ロビーをはじめとする空港施設を整備していくための費用などに充当している。

福岡空港は国際線の旅客施設使用料でも国内3番目の安さ

【『国際線旅客サービス施設使用料・旅客保安サービス料』ランキング(大人料金)】第1位:茨木空港530円、第2位:仙台国際空港700円、第3位:福岡空港980円、第4位:那覇空港1,000円、第5位:成田国際空港1,040円(第3ターミナル)……第8位:成田国際空港2,130円(第1・2ターミナル)、第9位:新千歳空港2,610円、第10位:中部国際空港(第1ターミナル)2,620円、第11位:関西国際空港(第1ターミナル)2,780円、第12位:羽田空港2,950円……。

日本にある97空港のうち、国際線旅客サービス施設使用料・旅客保安サービス料を設定しているのは、12空港だった。
これら12空港のうち、国際線旅客サービス施設使用料・旅客保安サービス料が980円だった福岡空港は、530円の茨木空港、700円の仙台国際空港に次いで、日本で3番目に安い空港だった。
福岡空港は、国内線・国際線の旅客施設使用料で共に日本の空港で3番目の安さになっている。
一方、福岡空港と共に日本の拠点空港に指定されている新千歳空港、成田空港、羽田空港、中部空港、関西空港の国内線旅客施設使用料は、370円~450円という価格帯となっている。
また、国際線旅客サービス施設使用料・旅客保安サービス料では、2,130円~2,950円(除くLCC向け)だった。

福岡空港における2023年度の旅客者数は、国内線で対前年度比14%増の1,787万2,155人、国際線で同213%増の706万5,600人だった。
現在、福岡空港では、空港施設の拡充に向けて多額の投資が実施されている。
今後、もしも福岡空港において、国内線・国際線の旅客施設使用料を他の拠点空港並みに改訂すると、年間で150億円前後の収入増を図ることができ、健全な空港経営にも大きく寄与していくものとみられる。
今後の福岡空港の動向について、注目していきたいと考える。

参照サイト

日本航空『国内線旅客施設使用料(PFC)について』
https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/airport/pfc/

国際線旅客サービス施設使用料・旅客保安サービス料および国内線旅客施設使用料について
https://www.jal.co.jp/jp/ja/inter/airport/psfc/

全日本空輸『国内線旅客施設使用料(PFC)のご案内』
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/plan/charge/pfc/

スカイマーク『【国内線】空港を利用する際に発生する(空港)施設使用料とは何ですか?』
https://faq.skymark.co.jp/app/answers/detail/a_id/1869/

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