【注意喚起】カビで皮膚が炎症…患者激増の「マラセチア毛包炎」大雨と蒸し暑さ繰り返す今年の梅雨は特に注意!

連日30度を超える暑い日が続く2024年の梅雨。
カビ取り専門業者によると、2024年は特にカビが増殖する原因の「結露」が発生しやすく、注意が必要だという。
さらに、カビの危険は人の皮膚にも影響が出ていて、東京・八丁堀にあるクリニックではカビによって皮膚が炎症を起こす「マラセチア毛包炎」患者が相次いで診察に訪れているーー。

エアコンで室内外の温度差が大きく…“結露”が発生

大雨と蒸し暑さが入れ替わるようにやってくる2024年の梅雨ならではの危険…それはカビだ。

かき入れ時を迎えている“カビ取り専門業者”は、東京・世田谷区にある湿気ムンムンのマンションの一室で仕事に追われていた。

「カビ取り屋.com」河島辰徳さん:
こういう階段の上・・・
スタッフ:
あっ!

壁にびっしりと生えた“カビ”。さらにアルミサッシの窓枠のまわりも黒ずんでいる。

「カビ取り屋.com」河島辰徳さん:
どうしても空気が滞るので、アルミサッシなので結露が起きたりする。
その水分が原因で、まわりにカビが生えてくる。

さらに物置として使っている部屋の壁にもカビが根付いていた。

カビが大発生する梅雨、業者によると2024年は特に注意が必要だという。

30度を超える暑い日が連日続く2024年の梅雨は、エアコンをかけると室内と屋外の温度差が大きくなり、“結露”が発生してカビが増殖する原因になるという。

「カビ取り屋.com」河島辰徳さん:
クーラーを極端に冷やしすぎると、結露が起きてカビることがある。
一番は換気。暑くても寒くても、窓を開ける習慣が必要。短時間でもいいので開けてもらうのが一番大事です。

さらにカビを防ぐ対策で効果的なのは、カビの胞子が壁に着かないように扇風機やサーキュレーターを使って空気の流れをつくることだという。

カビによって皮膚が炎症…患者が激増

カビの危険は人の皮膚にも影響が出ていた。

東京・中央区の「東京八丁堀皮膚科・形成外科」では、カビによって皮膚が炎症を起こす患者が相次いでいる。

患者:
6月の初めぐらいに背中にポツポツのニキビみたいなものができて、それで診察に来ました。

医師:
赤いポツポツがあって、真ん中に白っぽいぷつぷつとして、触ると引っかかるような感じだと思うが、マラセチア毛包炎というものになります。

「マラセチア毛包炎」とは、誰の皮膚にもいるカビの一種が毛穴で増えて炎症を起こすもの。カビは高温多湿を好むため、汗をかき始める時期に多いという。

このクリニックでは、梅雨入りした直後から約50人の患者が急増。この女性は炎症に自覚症状がなかったため、知らぬ間に発疹が広がったと話す。

患者:
カビ?と思って、びっくりした。
汗かきやすいところにできると言っていたので、それが原因だったのかなと思う。
お洋服とか着たときに気になった感じ。

例年より暑い梅雨が続く中で、カビによる皮膚炎と同時に汗疹(あせも)を発症する人もいるという。

「東京八丁堀皮膚科・形成外科」平山真奈院長:
今年のように梅雨が遅れてやってきて、高温多湿の状態だとできやすいものになるので、これから増えていく疾患と思う。
予防としては、汗をかいたらすぐに着替えること、(着るものは)汗を蒸発させやすい素材を着ることがおすすめです。
(「イット!」 7月2日放送より)

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