線状降水帯による浸水被害から10カ月 福島県唯一の国宝・白水阿弥陀堂 庭園の観覧を再開

2023年の大雨で被害を受けた、福島県唯一の国宝建造物・白水阿弥陀堂。庭園一帯が冠水し、本堂も床上浸水するなど甚大な被害に見舞われた。10カ月の復旧作業を経て、2024年7月2日に庭園の観覧がようやく再開した。

美しい庭園が戻る

2日は白水阿弥陀堂には庭園の美しさを楽しもうと、午前中から多くの人が訪れた。参拝客は「大変だった時期もあったのに、ここまで乗り越えられてよかったなと思う」と話した。
本来の穏やかさ、国宝としての佇まいを取り戻しつつあるようだ。

線状降水帯による大雨

2023年9月、線状降水帯に襲われた福島県いわき市では、約1800棟の住宅が被災するなど大きな被害が発生。

白水阿弥陀堂も、氾濫した川の水が流れ込んで庭園が冠水、本堂も床上浸水し急ぎの復旧作業が進められてきた。

価値に毀損はない

文化庁の調査で「国宝としての価値に毀損はない」ことも確認され、被害から10カ月ようやく迎えた庭園の観覧再開となった。
白水阿弥陀堂・願成寺の赤土隆行住職は「いろんな方々の励まし言葉とか、お見舞いとかいただきましたから、やはり感謝するしかない」と語った。

白水阿弥陀堂では、本堂での土砂の撤去などが続いていて、2024年度中に復旧工事を終え全面再開することを目指している。

(福島テレビ)

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