キャベツなど野菜の価格に落ち着き 現状と今後の見通しは?

2024年の春は降り続いた雨の影響で、野菜の高騰が続きました。番組でも、特にキャベツなどの価格が高騰している話題をお伝えしましたが、その野菜価格、少しずつ落ち着いてきているなと感じている方も多いのではないでしょうか。野菜価格の現状や今後の見通しについて取材しました。

スーパーマーケットに陳列される野菜の数々。

にんじん1袋100円に…アスパラガスも1束100円。そしてー

庄村奈津美記者
「野菜の高騰で最も値を上げたのがキャベツ。現在こちらのスーパでは158円で販売されています」

こちらの鹿児島市のスーパーでは、約140種類の野菜を通常100円~198円程度で販売しています。

しかし、2024年5月にこの店を取材したときは野菜価格が高騰。

キャベツは1玉298円で販売されていました。

それから2カ月がたち、価格は140円値下がり。

現在は平均的な価格での販売となっています。

買い物客
「野菜は食生活の中心ですものね。安くなるのに越したことはない」
「値段が上がるのは仕方ないですよね。必要なものは買わないといけないから」

城山ストアー高見馬場店 青果係・川畑文昭さん
「お求めやすい価格で提供できるようになった」

天候に左右されやすく価格が変動しやすい野菜。

今は安定傾向にあるようですが、今後の見通しはどうなっているのでしょうか?

全国各地から出荷された様々な野菜が並ぶ、鹿児島市の青果市場です。

2024年は3月から4月にかけて雨が続いた影響で、野菜価格は平年の1.3倍ほどの高値で取引が続いていましたが、6月中旬ごろから、ほぼ全ての野菜の価格が下がってきているといいます。

特に気になるキャベツはー

鹿児島青果 野菜部・九万田耕生部長
「大分、群馬、宮崎、長野です」

2カ月前は空っぽだった倉庫が、2日は各地から出荷されたキャベツなどでいっぱいに。

出荷量が少なく、1箱8玉が1200円~1300円ほどで取引されていたキャベツも、6月中旬ごろから出荷が増え、2日は500円~1000円とほぼ平年並みに戻ってきているそうです。

それ以外の野菜でも…

庄村奈津美記者
「トマトにゴーヤといっぱい集まっていますが、先週頃から入荷が増え、このさき1ヶ月ほどは安定して供給されるということです」

今が旬のトマトは、一大産地の熊本などからの出荷が多く、1箱1000円~1200円と例年並みの求めやすい価格で取引されているそうです。

ただし、不安材料も。

トマト以外のきゅうりやなすは、この2~3週間の雨の影響で、今後は出荷量が減るおそれがあるといいます。

また、現時点ですでに高値で推移しているのが、タマネギやじゃがいもです。

特に、生で食べたり炒めたりと、万能食材として人気のタマネギに、2024年はこんな影響が。

「切ったら中の方に腐れが入っているので、それが多いため2024年は少ない」

生育時の4月、5月の天候不良が影響し、出荷量も少なくなっているということです。

鹿児島青果 野菜部・九万田耕生部長
「産地の需要と供給のバランスがくずれてしまうと、どうしても高値が出てしまう。全体的に見ると7月は安定的に供給できるが、雨の影響がでるのは今月末なのかな」

日々の食卓に並ぶ様々な野菜。

変動する価格の裏側にある農家や卸売業者、小売店などの奮闘に思いをはせながら、おいしく賢くいただきたいものです。

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