「誰かに連れ去られたら…」裸足のままひとりで歩く2歳児 警備員の“とっさの判断”が幼い命救う

2024年5月、静岡県島田市で、交通誘導の仕事をしていた警備員の男性が、2歳の男の子を保護しました。裸足のまま1人で歩いていた男の子。「このままでは、まずい」男性のとっさの判断が、最悪の事態を防ぎました。

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<男の子を保護した久米進さん(66)>
「見つけたときに(車道近くの)この角に出てきたんですよ」

こう、当時を振り返るのは、警備員の久米進さん(66)です。島田市の観光地、蓬莱橋の駐車場で働いていた久米さんが、道路をひとりで歩く幼い男の子を見つけたのは、ゴールデンウィークの真っただ中、5月4日の夕方でした。

<男の子を保護した久米進さん(66)>
「あたりを見ても誰も出てくる気配がないし、車も止まってくれないし、危ないなぁと」

男の子は靴も履かず、とぼとぼと歩く姿に違和感を覚えたといいます。

<男の子を保護した久米進さん(66)>
「『どっちから来たの?』と聞いても『あっち、あっち』しか言わないし、車に轢かれたら危ないし、誰かに連れ去られたらそれこそまずいと思い(男の子を)抱きかかえた」

男の子が幼いため、なかなか意思疎通が取れなかったという久米さんは、男の子を抱きかかえると家族を一緒に探しましたが、出会えず、そこで警察に通報したのです。

<島田警察署 森昭夫署長>
「親切かつ勇気ある行動により事故防止に貢献されました。ありがとうございました」

男の子は、近所に住む2歳児。自宅からひとりで出たとみられ、「姿が見えない」と家族から行方不明届が出ていました。けがはなく、家族のもとに戻ることができた男の子。

<男の子を保護した久米進さん(66)>
「早く保護し、早く親御さんが見つかり良かった」

久米さんのとっさの判断が幼い命を救いました。

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