親ロ派のハンガリー首相がキーウ訪問、ゼレンスキー氏と会談

ハンガリーのオルバン首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領=2日、ウクライナ首都キーウ/Zoltan Fischer/MTI/AP

(CNN) プーチン・ロシア大統領への融和的な姿勢で知られるハンガリーのオルバン首相が2日、ウクライナを訪問した。ロシアがウクライナ侵攻を開始した2022年2月以降では初の訪問だ。

ハンガリー政府の報道官は2日、X(旧ツイッター)への投稿で、オルバン氏が同日午前、ウクライナのゼレンスキー大統領と「欧州の平和」について話し合うため、首都キーウに到着したと発表した。

首脳会談では和平成立の可能性や、ハンガリーとウクライナの二国間関係をめぐる問題が議題の中心になるという。

オルバン氏は欧州連合(EU)によるウクライナ支援に繰り返し抵抗している。プーチン氏との親密な関係が問題視されることも多い。国連でロシアの立場を支持し、EUの対ロ制裁に反対してきた。

ハンガリーは1日からEU理事会の議長国を務めている。オルバン氏は議長国就任に際し、トランプ前米大統領が主張する「米国を再び偉大に(MAGA)」になぞらえた「欧州を再び偉大に」というスローガンを掲げた。

今月18日には、ハンガリーとウクライナがともに参加している欧州政治共同体(EPC)の会合が英国で開催される。オルバン氏は、ゼレンスキー氏とロシアの侵攻以降初めて対面する場が注目度の高いEPCになることを避けるため、事前にキーウを訪問した可能性がある。

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