最上町・瀬見温泉に活気を! 地鶏にこだわるキッチンカー開店

最上町の瀬見温泉に、地鶏にこだわったキッチンカーがお目見えした。オープンさせたのは、温泉街に活気を取り戻したいと宮城からUターンした男性。

(原田邦宏さん)
「こだわりは『最上どり』。ラーメン・そば・うどんすべてに『最上どり』が入っている。最上地域を全面的に盛り上げようという企画なので」

先月29日、キッチンカー「最上亭」をオープンさせた原田邦宏さん。去年10月、父親の介護のため古里に戻った時、活気を失った温泉街の現状を目の当たりにした。
宮城県で建築・土木資材の卸売業をしていた原田さんに飲食業の経験はなく、ゼロからのスタートだった。

(原田さん)
「以前は20軒ぐらいあった温泉宿が今は5軒しかない。居酒屋もカラオケもない場所に食べるところができたら足を向けてくれる人がいるのではと思う。以前のように人が戻ってくれれば。それしか考えていない」

山形や宮城の有名店を食べ歩き試行錯誤の末、「最上どり」をベースにした一杯にたどり着いた。
原田さんは現在55歳。新たなチャレンジには勇気がいったが、お客さんの反応が気持ちを奮い立たせる。

(最上町内から)
「独特の歯ごたえ。おいしい」

(尾花沢市から)
「『最上どり』の味が出ている。すごくおいしい。もう一杯頼もうと思う」

(温泉街の人)
「地元の人が続々と!」

温泉街の住民たちも、原田さんの挑戦を聞きつけ駆けつけた。

(温泉組合の組合長)
「邦宏くん、がんばれな! 何かあったら困ったことがあったら来いな」

(原田さん)
「うれしい。あったかい地元の人は。涙が出る。うれしいです。そんなに簡単にいくとは思っていない。ただ少しずつ、1人・2人・3人と増えてくれれば良いと思っている」

古里への愛着と思いが詰まった瀬見温泉のキッチンカー「最上亭」は、毎週土曜日11時に開店する。

© さくらんぼテレビ