ドームツアーを開催しているアイドルグループ「Kis-My-Ft2」の公演チケットが〝暴落〟していると話題になっている。グループの勢い低下が懸念される一方、昨年8月いっぱいでグループを卒業した北山宏光はソロ活動が好調となっており、明暗が分かれているようだ。
北山の脱退で6人体制となったKis-My-Ft2は、6月8日～9日の京セラドーム大阪公演を皮切りにドームツアーを敢行。現在は7月5日～7日に開催される東京ドーム公演が迫っているが、チケット価格をめぐる異変が起きている。1日付の東京スポーツWEB版が「キスマイの東京ドーム公演チケット〝10分の１〟に暴落」などと報じたのだ。
チケットの価格はファンクラブ会員が9700円、一般が1万200円（いずれも税込）となっているが、個人間でチケットを売買できる仲介サイトでは驚くことに1000円前後で出品されているのだ。2日現在の最安値は777円で、定価の13分の1以下となっている。
Kis-My-Ft2が所属する「STARTO ENTERTAINMENT」は、チケットの不正転売・不正購入を禁じているため、実際にこの価格で購入する人がいるのかは不明だが、一般的にこうしたチケット相場は「人気に比例する」といわれ、グループ人気の陰りが危惧されているようだ。
ファンが「転売ヤー」を無視したことで相場が崩れた可能性もあるが、正規のチケット販売サイトでも5日と7日の公演は開催直前でありながら、席に余裕のある「空席あり」の表示になっている。そのため、一部のファンからは「空席祭りが起きるのでは」といった不安の声も漏れているようだ。その一方、同じように京セラドーム大阪公演の前にも売買サイトで相場が崩れていたが、同公演では空席が目立っていなかったとの指摘もある。
チケットに関してはさまざまな見方があるようだが、Kis-My-Ft2の勢い低下を懸念させる材料はそれだけではない。藤ヶ谷太輔と玉森裕太はソロでも活躍しているが、唯一の冠バラエティ番組だった『キスマイ超BUSAIKU!?』（フジテレビ系）が昨秋に終了したことで、他のメンバーたちのメディア露出が激減。サンドウィッチマンと共演しているテレビ朝日系『10万円でできるかな』が唯一のグループとしてのレギュラー番組となっているが、同番組は事実上の不定期放送で、ファンとしては物足りない状況だ。
一方、北山はKis-My-Ft2を離れて滝沢秀明氏が率いる「TOBE」に移籍してから、グループ時代よりも仕事が好調だ。6月15日～16日に有明アリーナで開催された初のソロコンサートを成功させたほか、8月26日に今市隆二（三代目 J SOUL BROTHERS）が参加することでも話題の1stソロアルバム『ZOO』を発売することが決定した。9月からは、ソロアルバムを引っ提げて9都市をめぐる全国ツアーも行なわれる。
音楽活動以外では、4月期に放送されたテレビ東京系ドラマ『君が獣になる前に』で主演を飾り、7月15日に放送される同局系『ヤギと大悟』2時間SPへのゲスト出演が決定するなど、俳優業やバラエティにも積極的に進出している。
グループ時代の北山は藤ヶ谷や玉森の陰に隠れ、どこか弾けきれない印象があったが、TOBE移籍をきっかけに大活躍となっている。そうした状況から、Kis-My-Ft2の現状について「事務所は藤ヶ谷くんと玉森くん以外のメンバーを売る気がないのでは」「タッキーのほうが売り出し方がうまい」といったファンからの声も噴出しているようだ。
「ソロになった北山のほうが活躍している」などといわれてしまったら、Kis-My-Ft2は立場がない。根強い人気を誇るベテラングループと勢いのある若手グループにはさまれた厳しい立場にいる彼らだが、ここから巻き返すことはできるだろうか。
