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「小児がんの子どもたちのため、高校生でもできる支援とは?」
そんな問いをきっかけに文化祭での売り上げを寄付しようと取り組んだ佐久市の高校生たちがいます。
鍵を握るのは“レモネード”でした。
生徒「めっちゃおいしいわ!」
レモネード。この、夏にぴったりの飲み物ががん支援につながります。
6月27日
文化祭を目前にした、佐久市・野沢南高校。校内の1室で模擬店の準備をする高校生たちの姿がありました。
野沢南高校 山浦萌先生
「乳がんの患者や研究支援の活動はピンクリボンだけど、小児がんはゴールドリボン…」
学年や部活はバラバラ。今回、文化祭の模擬店で小児がん患者のための活動をしようと集まったメンバーたちです。発起人は、2年生の小池美桜さんと宮本有希さん。
小池美桜さん
「入院とかで一緒に遊べなかったり、学校に行けなかったりする、そういう子への接し方とかに興味がありました。小児がんの人たちに寄付できたりしたらいいなと思って」
文化祭当日
山浦先生
「レモンが120ミリリットル」
小池美桜さん「120?あ!」
宮本有希さん「美桜さん!?」
今回、文化祭で取り組むことにしたのが「レモネードスタンド」と呼ばれる活動です。
レモネードを販売し、その売り上げを小児がん治療の研究費などに寄付するというアメリカ発祥の支援活動です。この活動、日本でも実施例が増えていると言います。
キャンサーネットジャパンプロジェクトマネジャー池田明香さん
「レモネードスタンドというのは、元々アメリカの脳腫瘍の少女が自分は間に合わなくても次の子の治療に役立ててもらおうということで、庭先でレモネードスタンドを開いて寄付を集めたというところから活動がスタートしたと聞いています。例えば小児白血病、小児脳腫瘍など、それらの総称を小児がんと言っていますけど、一つ一つの疾患が罹患者数が少ないんですね。ですので、罹患者数が少ないと、治療の研究ですとか新しい薬の開発というところもなかなか手が届かないところがありますのでそういったところをみんなで支えていこうということで活動がされている」
こうした小児がん患者が置かれている現状を去年、学校の授業で学んだ小池さん。友人の宮本さんを誘い、文化祭でレモネードスタンドを行うことを決めました。
宮本さん
「高校生の私たちでも簡単に募金とか小児がんの子たちのためになるというのを知って興味を持って、それで協力してみたいなと思いました」
レモン果汁の一部はレモネードスタンドの普及団体から無償提供され、残りの材料は自分たちで調達。2人の呼びかけに16人の有志が集まりました。
生徒
「レモネード作りに興味があったから」
生徒
「同じく。レモネード作るのが楽しそうだなと思って。それがボランティアになるならいいなと思って」
「焼きそばいかがっすかー」
迎えた午前10時。レモネードスタンドも開店です。
「最初のお客さん(拍手)」
この日の目標は、炭酸「あり」「なし」、2種類のレモネードを600杯売ること。値段は1杯200円です。募金箱も設置して支援を呼び掛けます。
生徒「めっちゃおいしいわ!」
お客さんの反応も上々。客足は途切れることなく続きますが…
提供に時間がかかる炭酸入りの注文が相次ぎ焦る2人。
一方で、こんな場面も…
「本当に?マジで!ありがとう」
募金した生徒
「最近の保健の授業で子どもでもがんにかかることがあるというのを聞いたので、ちょっとだけですけど力になればなと」
その後もレモネードスタンドは大盛況。生徒会メンバーなども応援にかけつけ、ついに…!
結局、目標を大きく上回る684杯!金額にして13万6800円の売り上げを達成しました。
宮本有希さん
「学校内を歩いているとみんなレモネードを持っていてすごくうれしかった」
小池美桜さん
「有志団体で初めて会う人たちと一緒にやったり、仲良くなれたし、寄付できるお金もたくさんあってすごく良かった」
できることからやってみよう。高校生たちの思いが形になった1日。売上金は、材料費を差し引いた全額が小児がん患者支援のために寄付されるということです。