北斎と広重 風情あふれる名作堪能 岡山県立美術館 特別展は7日まで

新千円札の図柄として注目される「神奈川沖浪裏」

 岡山県立美術館(岡山市北区天神町)で開催中の特別展「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦」の会期は7日まで。2日も大勢の美術ファンらが訪れ、浮世絵風景画の巨匠、葛飾北斎と歌川広重が手がけた富士山や江戸の風情あふれる名作を堪能した。

 「冨嶽三十六景」は、さまざまな地点、角度から富士山の姿を捉えた北斎の代表作。シリーズの一つ「神奈川沖浪裏」は、3日発行の新千円札の図柄に採用されており、“実物”をひと目見ようと入場者が列を作った。倉敷市の女性(81)は「新千円札の絵が間近に見られるなんて感動。波の『動』と富士山の『静』の対比が見事で、引きつけられました」と話していた。

 江戸東京博物館の所蔵品から、計213件を展覧。山陽新聞社など主催。

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