京都で月120時間以上の時間外労働 屋根会社と工場長を書類送検 発覚は社員の体調不良

 月120時間以上の時間外労働をさせたとして、京都府園部労働基準監督署は2日、労働基準法違反の疑いで、膜状屋根施工販売会社「太陽工業」(大阪市淀川区)と、同社瑞穂工場(京都府京丹波町八田大砂利)の工場長だった50代の男性を書類送検した。

 同社と元工場長の書類送検容疑は、30代の男性社員に対し、2022年11月に126時間、12月に122時間の時間外労働をさせた疑い。同法では、労使の協定で時間外労働を認める場合も月100時間未満とすることなどを定めている。

 同社によると、男性社員の体調不良がきっかけで発覚した。同社は大型ドームなどの屋根を多く手がけ、2025年大阪・関西万博の事業の一部を請け負うが、男性社員の業務とは関連がないという。京都新聞社の取材に「全力を挙げて再発防止に取り組む」とコメントし、能村祐己社長ら取締役2人の報酬の一部を自主返納するとした。

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