【大岩Jのパリ五輪メンバー予想】OA枠は交渉難航で町田浩樹のみ? 鈴木唯人は必要な人材。招集なるか

パリ五輪に挑むU-23日本代表のメンバーが7月3日、ついに発表される。いったいどんな構成になるのか、4年に1度の大舞台に挑む18人を予想した。

大岩剛監督は6月25日、報道陣の取材に応じ、オーバーエイジ(OA)の招集は交渉が難航しているようで、「オーバーエイジの3枠を使う可能性もあるし、ゼロの可能性もある」とコメント。また、これまで選出してきた23歳以下の選手たちを中心にメンバーを組む方向性もあるとし、「U-23の選手たちの成長も間違いなく力強さがある」と強調していた。

指揮官のそういった考えと、OAの招集が難しい状況を考慮し、メンバーを予想。まずOAで、これまで有力視されてきた遠藤航(リバプール)は、クラブから派遣許可を得るのが困難な状況のようで、今回はリストから除外した。

唯一のOAは、CBの町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ)。サイドバックもできて使い勝手の良い選手だが、今夏の去就次第ではどうなるか分からず、OA枠がゼロの可能性も十分にあり得る。

GKには小久保玲央ブライアンと鈴木彩艶。直近で大岩ジャパンに今スタンドに招集されており、指揮官の信頼をより得ていそうな小久保を一番手とした。

CBは町田に加え、伸び盛りの19歳・高井幸大(川崎)、キャプテンシーを持つ西尾隆矢(C大阪)が有力か。海外で研鑽を積んでいるチェイス・アンリ(シュツットガルト)や、怪我の状況によっては木村誠二(鳥栖)も候補に挙がる。

またサイドバックには、パリ五輪の出場権を獲得した今年4月のU-23アジアカップで、好パフォーマンスを披露した関根大輝(柏)と大畑歩夢(浦和)。この2人に怪我や出場停止のトラブルがあった際、両サイドでプレーできる半田陸(G大阪)の存在も重要になるだろう。

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中盤は5枚で、チームに欠かせないキャプテン・藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)がアンカーの最有力。練習から人一倍声を出し、チームメイトを鼓舞する姿は頼もしい。

インサイドハーフは類まれな運動量とフィジカルを持つ松木玖生(FC東京)と、デンマークで大活躍の鈴木唯人(ブレンビー)を選出か。鈴木唯は招集できるか微妙な状況だが、テクニックと創造性に優れる司令塔は、チームに必要な人材だ。

状況によっては2トップの一角に入り、得点に絡める荒木遼太郎(FC東京)、そしてU-23アジア杯で主軸を務めた山本理仁(シント=トロイデン)の信頼度も高そうだ。

右ウイングの三戸舜介(スパルタ・ロッテルダム)は、両サイドやインサイドハーフでもプレー可能で、複数のポジションをこなせるうってつけの選手。J1首位の町田で主力として存在感を示している左ウイングの平河悠(町田)を外すことも考えにくい。

また、三戸とオランダでチームメイトの斉藤光毅は、6月に行なったアメリカ遠征で圧巻のパフォーマンス。得意のドリブル突破はチームの大きな武器となる。

最前線は細谷真大が当確か。一時期、得点力不足に苦しんだが、現在は柏でも久々のゴールを挙げるなど、復調傾向にある。これまでパリ五輪世代の代表を引っ張ってきたエースが大舞台で得点を挙げればチームも波に乗れる。

右ウイングもこなせるポリバレント性を持つ藤尾翔太(町田)のメンバー入りも堅いだろう。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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