【都知事選終盤】石丸氏「インフルエンサー戦略」で“実質0円都知事”目指す 田母神氏は“いい人”戦略…高須院長ら応援で減税PR

投開票日まであと5日に迫った東京都知事選。

この週末、銀座や渋谷などで多くの聴衆を集めていたのが、YouTubeなどSNSでバズってきた前広島県安芸高田市長・石丸伸二候補(41)。
一方、かつて航空自衛隊のトップを務めていた田母神俊雄候補(75)は、タレントのデヴィ夫人や高須院長など、友達作戦でさらなる知名度アップを目指している。

石丸氏「自らの報酬分を都のYouTubeで…実質0円都知事」

安芸高田市長時代に、地方自治体のYouTube登録者数を日本一にした実績をひっさげ、今回の都知事選に立候補した石丸氏はこう訴えた。

石丸伸二候補:
都政の見える化・わかる化。その時に一番大事なことは何かというと、興味関心を持ってもらう事なんですね。

都知事がインフルエンサーになることで、自らの報酬分を都のYouTubeで稼ぐことができるのではないかとも訴える。

石丸伸二候補:
広告収入、取っていきます。もしかすると、都知事の年収くらい稼ぐんじゃないかと。(なので)実質0円都知事…。

“生の訴え”の途中でもSNSを意識して、「ぜひ、続きはウェブで…」と言葉にした。

銀座でハイタッチする際には、近くにいるスタッフが「写真や動画はどうぞ。SNSの拡散をお願いします」と案内していた。

街頭演説に加えて、SNS戦術を駆使した選挙戦を展開する石丸氏は、6月30日のライブ配信では思わず涙ぐむ場面もあった。献金をはじめ、ネットを通じた支援の大きさに触れ感極まったようだった。

石丸伸二候補:
(献金額は)2億769万3000円…。(中には)自分は年金生活なので、1000円でごめんなさいみたいな。

2億を超える献金。直近の額を聞いてみると、「きょう7月1日…この1日で600万入ってます」と話した。

注目が高まる石丸氏を応援する理由を聞いてみると、有楽町に演説を見に来た人は「今の日本の閉塞感というか、これまでの既存のやり方でない所で変えていこうとされている」と話した。

田母神氏「私は本当にいい人なんです」

一方、かつて航空自衛隊のトップを務めていた田母神俊雄候補(75)。

デヴィ夫人:
日本の国力を、田母神俊雄さんに東京から上げていただこうじゃありませんか。

1日にタレントのデヴィ夫人が駆けつければ、6月28日には高須クリニックの高須克弥院長が応援に訪れた。

高須院長:
(田母神氏について)筋の通った政治家というのは、僕は日本一だと思います。

先日行われた討論会で、ライバルの小池候補から“友達を選んだ方がいい”と言われた田母神氏だが、“有名人の友達作戦”でさらなる知名度アップを目指す。

田母神氏:
田母神俊雄です!満75歳!
多くの人から、私はとても75歳には見えないと言われています。どうみても74にしか見えないそうです。
ちょっと、いかつい顔をしてますけどもね、この顔がいいっていう人もいるんです。

独特の“田母神ギャグ”を披露しつつ、防衛大臣を務めていた元上司の小池都知事の政策を次のように斬り捨てる。

田母神氏:
都知事になったら都民税の減税をやります。
減税できるのに、やらんでもいい事業をいっぱいやってることがあるんです。

そして演説の最後に必ず言うのがこの台詞だ。

田母神氏:
最後に一言…田母神俊雄、私は本当にいい人なんです。

支持を広げる上で課題と言えるのが、若い世代への浸透。
そこで“いい人戦術”だけでなく、キャバクラなどで働く女性たちを前に演説し、さらなる支持層の掘り起こしに躍起になっていた。

イベントに参加した人は、「公約を見たところで、やっぱり変える、日本を変えてくれるのはこの人しかいないなという風に思いました」と評価した。

田母神氏は選挙戦の手応えについてこう話した。

田母神氏:
私と接して「ごく普通の人ですね」と興味を持ってくれたんじゃないかと思います。
政治はやっぱり、弱者のためにあるわけですよね。

この他、都知事選には、現職の小池百合子氏(71)、前参院議員の蓮舫氏(56)、さらに52人が立候補していて、投開票日は7月7日となっている。
(「イット!」 7月2日放送より)

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