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年々厳しさを増す暑さに、夏のガーデニングを諦める方が増えているかもしれません。けれども、暑さに強い花や品種を選べば、暑くても花の絶えないサマーガーデンが楽しめます。近年は暑さに強く改良された新品種が続々登場。植えておけば来夏も楽しめる多年草で、夏の庭を彩りましょう。
★日陰を好む花8選★
夏の庭は「暑さに強い」草花で乗り切ろう!
近年の厳しい暑さでは、大事な植物がダメージを受けることがふえています。暑さは地温を上げて地中の根を傷め、養分や水分を吸収しにくくするからです。地面の乾燥も進むので、浅いところにある根は特に傷みやすくなります。また、強い光線が茎葉を傷めることも。
対策としては
①直射光を和らげる遮光シートを張ったり、鉢植えを日陰に移動する。
②株まわりの地表をワラやバークチップなどで覆う(マルチング)。
③朝夕に打ち水をして、気温を下げる。
④株の枝葉をすかし、株間をあけて、風通しをよくする。
こうした対策をとる一方で大切なのが、暑さに強い植物を植えるということ! 夏はアサガオやヒマワリ、ジニアやペンタスなど、暑さに強い一年草がいろいろあります。さらに最近は多年草も暑さに強い園芸品種が続々と登場。上手に組み合わせてストレスなく夏のガーデニングを楽しみましょう。
夏の庭を輝かせる暑さに強い多年草8選
アクセントになる縦のライン【サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’】
開花期:5~10月
草丈:50~70㎝
暑さに強いサルビアは一年草も多年草もありますが、なかでも近年人気の高い多年草タイプ。くっきりした紫色の花穂は倒れにくく、花後も萼が長く色をとどめて庭のアクセントになります。秋に植えつけると冬に地上部が枯れても、翌年には見事な株になって開花。
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ナチュラルガーデンにぴったり【ゴンフレナ‘ファイヤーワークス’】
開花期:7~11月
草丈:60~80㎝
宿根タイプのセンニチコウ。一年草タイプと比べて草丈がかなり高く、やや暴れ気味に育ってワイルドな趣。高温乾燥に強くて手がかからないから、植えっぱなしのナチュラルガーデンに重宝します。ピンクの小さな苞が集まって直径2~3㎝の花序になり、ドライフラワーにも向きます。
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小輪の花が休みなく咲き続ける【ルドベキア‘タカオ’】
開花期:7~11月
草丈:50~100㎝
ルドベキアのなかでは小型の花ですが、茎がよく分枝してたくさんの花を次々に咲かせます。真夏も休みなく咲き続け、霜の降りる頃まで開花。年々大株に育ち、こぼれダネでもふえて存在感が出てきます。コンパクトに育てたい場合は、春に一度刈り込みましょう。
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蝶が舞うような優美な雰囲気【ガウラ】
開花期:5~11月
草丈:50~120㎝
弓なりに伸びた花茎に蝶のような花が咲き、白蝶草とも呼ばれます。日当たりで水はけのよい場所を好み、やせ地のほうが草姿はまとまりやすいです。従来の品種は草姿がやや暴れましたが、近年の園芸品種‘リリポップピンク’や‘クール・ブリーズ’などはコンパクトに楽しめます。
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長い開花期で花色が変化する【ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’】
開花期:7~11月
草丈:70~120㎝
黒みを帯びる茎葉に、初め赤い花色がやがて深みのあるオレンジ色に変化。大人っぽい印象のヘリオプシスです。ガウラと同じように日当たり水はけのよい場所を好み、植えつけ時に緩効性肥料を与えたら、その後は手がかかりません。冬は地上部が枯れて、春にまた芽吹きます。
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低木のようなブッシュ状に茂る【チェリーセージ】
開花期:5~11月
草丈:40~120㎝
サルビア・ミクロフィラやグレッギー、その交雑種などを総じて呼んでいます。おもに赤と白のバイカラーがかわいらしく、園芸品種もいろいろ。暖地では常緑で、年々大株に育ち、低木のようなイメージで小花を無数に群れ咲かせます。蒸れないように時々切り戻して。
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野原に咲く花のようなたたずまい【クナウティア】
開花期:6~10月
草丈:40~100㎝
スカビオサに似た花からヒメマツムシソウとも呼ばれます。よく分枝する茎先に花径3㎝ほどの花を多数開花。原種のクナウティア・マケドニカは大きく育って株が暴れますが、赤花の‘マースミジェット’など、園芸品種はコンパクトな草姿で、1年目から多くの花が楽しめます。
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夏花壇で存在感をたっぷり発揮する【宿根フロックス】
開花期:6~10月
草丈:50~120㎝
シバザクラのようにコンパクトなタイプなど、多くの仲間があるフロックス。なかでオイランソウと呼ばれる宿根タイプは、草丈1mほどで大きな花房が遠くからでも目立ちます。うどんこ病にかかりやすいため、風通しよく育てて梅雨どきに一度切り戻すとよいでしょう。
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本来は秋の植えつけがベスト!
夏に咲く多年草は、7~8月でも園芸店に花つき苗が出回っていますが、本来は秋に花のない苗を購入して植えつけるのがベストです。すると、冬に地上部が消えても根が伸びて、来年の春以降に株が充実。来夏に見事なパフォーマンスを見せます。
もし、今夏に苗を入手した場合は、体力のない若い苗が猛暑を乗り切れるよう、巻頭で紹介したような暑さ対策を行いましょう。今夏はあまり欲張って花を咲かせず、早めに切り戻して株の体力を温存させます。
多年草は植えてから株が充実するのに2~3年かかるとされています。種類や育てる環境によっては、最初の1~2年は花が咲かないこともあるのです。それでもガマン強く育てることで、見事な花を咲かせてくれます。
*ここで紹介している園芸品種がご近所の園芸店で見つからない場合、インターネットの通販サイトで比較的見つけやすいものです。
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