鈴木静岡県知事怒りあらわ「高すぎる!もったいない!」大阪・関西万博出展事業費に5,390万円

2025年4月から開催される大阪・関西万博をめぐり、静岡県の鈴木康友知事が事業費を問題視している。静岡県の出展期間はわずか3日間にも関わらず、事業費は5,390万円。静岡県の幹部職員は「鈴木知事は『高すぎる。もったいない』と怒りをあらわにしている」と語る。

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大阪市の夢洲で開催される「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」だ。開催期間は、2025年4月13日から10月13日までの184日間で、約2,820万人の来場者を見込む。海外からも350万人の来場者を想定している。

静岡県では、6月6日から8日までの3日間、静岡県内の自然や食文化などの多様性の魅力を知ってもらい、来場者による静岡県産品の購入や観光客誘致を目的に「自治体参加催事」としてブースを出展するという。

ブースの入口では、ウェルカムドリンクとして「お茶のだし」の試飲、富士山の大自然が育む水や豊富な食材などに関するシアター鑑賞を企画。VR体験ではお茶とわさびの風土を巡る空中散歩の実施やお茶染め体験や駿府竹細工のワークショップを行う「体感」ゾーンを設ける予定だ。

関西圏在住者に加え、国外からの来訪者をメインターゲットに設定し、3日間で9,000人の来場者を目指す。

一方、出展に伴う施設使用料は75万円で、事業費は5,390万円に上る。2024年度の当初予算の中で、2025年度までの債務負担行為として設定されている。この事業費を、鈴木知事は問題視しているようだ。

鈴木知事は6月11日に行われた知事定例会見で大阪・関西万博への出展概要を発表し、「オール静岡でブース作りを目指す」と述べた。しかし、県の幹部職員によると、鈴木知事は庁内会議で「事業費などが高すぎる。もったいない。無駄ではないのか」と担当課に怒りをあらわにしたという。

静岡県議会6月定例会の産業委員会でも、大阪・関西万博への出展について審議された。今後、事業費の減額などを行うのか、県の対応が問われている。

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