豪雨追悼の音色 7日に慈善演奏会 真備支援・阿智の風 にぎわい貢献

7日の本番に向けて練習する田辺副代表(右端)ら

 2018年7月の西日本豪雨で被災した倉敷市真備町地区を支援する市内の音楽愛好家団体「阿智の風」が7日、まびいきいきプラザ(同町川辺)で追悼コンサートを開く。寄付を募るチャリティーコンサートを開催してきたが、今回から通常の音楽イベントに模様替え。地区の復興が着実に進む中、にぎわいづくりに特化した支援にシフトする。

 追悼コンサートは岡山県内のアマチュアグループを中心に11組が出演。アリスや吉田拓郎といった昭和のフォークソングをはじめ、人気デュオのコブクロやゆずなどのポップスを披露する。

 阿智の風は大きな被害を受けた真備町地区の役に立とうと同年8月、バンド活動を行う地元有志らで結成。年1回、阿智神社(同市本町)など市中心部でチャリティーコンサートを開催し、会場で寄せられた浄財を市社会福祉協議会に寄付してきた。

 治水対策などのハード事業や住民の生活再建が進む中、「寄付が必要な時期は過ぎた」と田辺正文副代表(66)。災害前と比べ1割程度人口が減っている真備のにぎわいづくりに貢献するため、今後はチャリティーではなく音楽を売りにしたイベントを開催することにした。

 出演者は本番に向け、バンドごとに練習を重ねている。バンドの一員としても参加する田辺副代表は「交流人口が増えれば地域が活気づく。定期的に開催し、音楽の力で多くの人を呼び込みたい」と話している。

 時間は午前10時半~午後5時。入場無料。

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