ネコ型配膳ロボットにプロモデル。大画面とAIで賢く動く

by 松川 叶実

ネコ型配膳ロボットの次世代モデル「BellaBot Pro」

Pudu Roboticsは、“ネコ型配膳ロボット”として広く親しまれている「BellaBot」の次世代モデル「BellaBot Pro」を7月1日に発表した。アメリカやヨーロッパなどではすでに販売されており、日本での販売開始時期は現在調整中という。

日本国内においては、すかいらーくグループで一斉導入されたことにより大きく認知度を高めた「BellaBot」。料理や商品の配膳・運搬、来店客の受付などに使用されている。

次世代モデル「BellaBot Pro」では、18.5インチのディスプレイを搭載。“動くプロモーションプラットフォーム”として使用可能で、マルチメディア広告としても高い販促効果が期待されるという。

“動くプロモーションプラットフォーム”として使用可能。マルチメディア広告としても高い販促効果が期待される

最新のAIとカメラを搭載。AIにより、トレイ上の料理を認識して音声でメニュー紹介をすることが可能に。また従来は料理を受け取った後に客のボタン操作が必要だったが、最新の魚眼カメラとライトにより、客がトレイから料理を受け取るとタスクが完了したことを自動的に認識し、ボタン操作なしで次のタスクに進むことができるようになった。

またフロントカメラで手を振るなどのジェスチャーを瞬時に検出できるようになり、接客時にさらに適切な応答ができるという。

客の操作を減らしたり、適切な応答ができるようになった

さらにレーザーとビジョンの融合により、マーカー不要の簡単なマッピング設定を実現。高い天井(最大30m)や広いエリア(最大200,000m2)など、さまざまな環境で使用できるようになった。またマッピング設定に要する時間も平均75%短縮されたという。

3台のRGBDカメラや1台のレーザー光センサーに加え、新搭載の2台のフロントビューカメラによって、全方位を認識。車輪部の死角が減ったことで、安全性がさらに向上した。またロボットの進路を地上投影照明で照らし、接近を歩行者に警告するほか、サスペンションの進化により、安定性がさらに向上したとする。

本体サイズは570×550×1,290mm(幅×奥行き×高さ)、重量は60kg。走行速度は0.2~1.2m/秒。対応可能な最大段差は1cm。稼働時間は10時間(負荷なしの場合)。

© 株式会社インプレス