トランプ氏量刑9月に延期、不倫口止め料事件 最高裁判断受け

Luc Cohen Susan Heavey

[ニューヨーク/ワシントン 2日 ロイター] - トランプ前米大統領が不倫口止め料の不正会計処理を巡り有罪評決を受けた事件で、ニューヨーク州地裁は2日、量刑言い渡しを9月18日に延期した。

大統領の免責特権に関する連邦最高裁の判断を受け、有罪評決の無効を求めるトランプ氏側の主張を検討する。

量刑言い渡しの新たな日程は大統領選まで7週間を切ったタイミングとなる。当初は今月11日に予定されていた。15日には共和党全国大会が始まる。

連邦最高裁は1日、トランプ氏が2020年米大統領選の敗北を覆そうとした罪で起訴されている裁判を巡り、在任中の公的な行為について免責特権を認める判断を下した。また、大統領の公的行為に関連する証拠を私的な行為に関する刑事事件の立証に使用することはできないと判断した。

これを受け、弁護側は有罪評決の無効を求めた。検察がトランプ氏の在任中の会話やSNS(交流サイト)への投稿など公的な行為に関わる証拠を裁判で使用したとし、「公的行為に関連する証拠は陪審員に提示されるべきでなかった」と主張した。

ニューヨーク州地裁は評決無効の求めについて9月6日までに判断し、有罪評決を支持する決定を下した場合は同18日に量刑を言い渡す。

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